37話 ページ39
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『っ…起きてないと思いんす
どうしてそんな事を聞くんでありんすか』
「い、いや…起きてないならいいんだ…
不穏な“音”が地味にしててな…」
気づいているんだ…
“鬼ノ存在”に…音だけで勘づいた。
『それは心配でありんすね …
どなたかに狙われてありんすんでありんしょうか』
ギュッ…
「今度こそ俺が守るからな…」
『ふふ…あちきは荻本屋の花魁です
ナニかあったらあちきも守らせてくんなまし』
「…なあ」
『はい…』
「これから少し来る時間が遅れるかも知れない…
どうにも仕事が忙しくてな」
多分仕事というのは任務…?
でも他で働いているかもしれないし
任務だとしたらお館様はワザと私を任務に当てた?
荻本屋の桔梗花魁という事を…お客様が宇髄さん
だという事を知りながらわざと…?
「そうだ…これ良かったら貰ってくれ」
『待ってくんなまし …
これ__でありんす?!
送る意味知っていて送ってありんすのでありんすか?』
「受け取れねぇか…」
とまるで子犬の様に分かりやすく落ち込む姿を見せる
宇髄さん(様)…
受け取っては付けてはまた、
まきをちゃんと言い合いになるというか
コレを上げると言う事は鯉夏の様に私も…
四人目の__って事なのか
守り抜くそういう意味なのか。
『どの気持ちを込めたのか分かりんせんけど…
気持ち“は”受け取れません』
「それみて派手な俺の事思い出してくれや」
と少し照れた表情で部屋を出ていった。
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作者名:月紅 | 作成日時:2022年3月3日 20時