名の無い異能と人間失格。 ページ5
少し溜めて、私は口を開いた。
「あの、わざわざ有難うございます。初対面なのに、こんなとこまで...」
太宰さんは、いつの間にか届いていたコーヒーをすすってから云った。
「いいや、構わないよ。ところでAちゃん。私と入水しないかい？」
じゅ、入水って...... ちょっと可笑しな人なのかな...
そう思っていたら、私のところにも紅茶が置いてあった。気を遣って苦くないのにしてくれたようで。有り難いし、うん、美味しい。
そうだ、本題。と思ったら、先に太宰さんが切り出してきた。
「Aちゃんはさ、異能力って信じる？」
少し遠くを見つめながら云った。彼は、どこか寂しそうだった。
今、私は何と答えればいいのだろう。
悩んだけど、ここは賭けるしかないと心の奥底にいる私が云った。
「いると、思いますよ。そして、苦労して生きてるんじゃないでしょうか。…あの、太宰さんは？」
彼も私と同じだったらな、と思った。
けど、太宰さんの答えは期待の外れたものだった。
「そっか。私は、いないと思う、というか、思いたい。異能力を持った人には、必ず敵がくっついてくるんだ。それで、命を落としてしまうこともある」
命を＿＿＿
そうか。どこか、納得した。
きっと彼は、異能力者なんだろう。
太宰さんは、自分の異能力、もしくは知人の異能力で大事な人を失ったんだ。
私みたいに。
だから、遠くを見つめていた。
痛いほどの感情が流れこんできた。
「それでも存在し続ける。ちゃんと向き合わないといけない。苦労するだろうね。君みたいに。」
太宰さんは、少しだけ波紋が広がるコーヒーを見つめ、私も見つめた。
真剣で、深い深い闇のある瞳が。
そらしたかったけど、そらしてはいけない気がした。
数秒の静寂は、とても長かった。
「あっ＿＿＿」
自分の話を忘れていた私は、やっと本題に入れた。
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+α_(θωθ) - 文ストのっ！12巻っ！わん2巻っ！どちらも最高でしたっ！(ごめんなさい黙ります) (2017年4月16日 14時) (
レス) id: 97a44b027a (このIDを非表示/違反報告)
+α - シユさん» わ〜ありがとうございますす！！駄作者ですががんばります... (2017年3月4日 18時) (レス) id: 4862f5099f (このIDを非表示/違反報告)
シユ - 面白いですよ (2017年3月2日 20時) (レス) id: 1122e51a69 (このIDを非表示/違反報告)
θωθ - あ"ぁ"ぁ忘れてた((殴 ありがとうございますありがとうございます(泣) 消しておきます…!! (2017年2月25日 17時) (レス) id: 97a44b027a (このIDを非表示/違反報告)
莉希(プロフ) - オリフラたってますよ (2017年2月21日 18時) (レス) id: bc5faab83d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+α ＿ (θωθ) | 作成日時：2017年2月21日 18時
