story242 ページ4
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自分が消えてしまうって、どういうことなんだろう。
「実感湧かないなぁ、」
なんて、そんなの当たり前だ。何言ってるんだろう。
気分転換に夜風に辺りに外に出た私は、今は使用禁止になってしまっている第2グラウンドに来ていた。
土手に寝転んで、夜空を見上げる。夜空には無数の星々が瞬いていた。なんとなくそれに向かって手を伸ばしてみるも、当然の如くその手は空を切るだけだった。
「…ｯ、」
じわり、と視界が滲んだ。目を瞑るとほろりと零れた涙が頬を伝った。
怖い。
夢を見てから、どうしようもない恐怖にずっと包まれている。
自分が消えてしまうなんて、非現実的過ぎてどういうものなのかわからない。死んでしまうのとはまた違った感じだ。自分が消えたら、一体どうなるの??
消えるって、なに…？
＿＿＿『サッカー部の場所も何も……そもそも、この学校にサッカー部なんてないじゃないか』
＿＿＿『サッカー部なんて知らねぇよ』
＿＿＿『ごめん、サッカーには興味ないんだ』
＿＿＿『今時サッカーなんて、誰もやらねぇだろ』
脳裏に過ぎったのは、アルファによって雷門サッカー部が消されてしまった時のみんなの言葉だった。
神童センパイ、倉間センパイ、霧野センパイ、マサキ…。
他のみんなも、サッカーのことを忘れていた。
自分がサッカーをやっていたことや、サッカーへの想いさえ。
＿みんなの中からサッカーが消えた。
「＿＿そうだ、消えるってそういうことだ…」
私が消えたら、みんな私のことを忘れてしまうのかもしれない。みんなの記憶の中から、私が消えてしまうんだ。
みんなと一緒に、サッカーをしたこと。
HRで優勝したこと。革命をやり遂げたこと。
練習後、他愛もない話をしながら帰ったこと。
雷々軒で飛さんのラーメンを食べたこと。
全部……無かったことになるのかな。
自分が消えるという恐怖より、みんなの記憶の中から私が消えてしまうという恐怖の方が大きかった。
まるで、本当に独りぼっちになってしまうような、そんな感じだ。
「…そんなの、やだよ…ｯ」
堪らなくなって、膝を抱えて座り込む。
急に寂しさが込み上げてきて、また涙が零れた。
ああ、だめだ私。また泣いちゃってる。
「＿＿A？」
情けないなぁ。そう思ってた時聞こえた、優しい声。
「ｯ…てん、ま」
＿＿顔を上げれば、今1番会いたかった君がいた。
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蒼乃(プロフ) - ビジュさん» ビジュさん!!残念至極、最近見つけて読んでいます！夢主ちゃんの心理描写がぐさぐさと刺さって感情移入がすごいです...。最近まで更新停止してしまっていた者ですが、こうして温かいコメントを頂けて嬉しいです。ありがとうございます！お互い頑張りましょうね！ (2月12日 20時) (
レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - ルビーさん» コメントありがとうございます！更新を長く停止してしまっていた中、この作品を見つけて読んでくださり嬉しい限りです。今後も更新は不定期の予定ですが、完結までは時間がかかっても書き切りますのでよろしくお願いします...!! (2月12日 19時) (レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - コメント失礼します。蒼乃さんの描かれるフェイくんとの絡みが最高です…！丁寧な描写に引き込まれました！体調に気を付けてご自分のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月12日 19時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - こんにちは！続きがすごく楽しみです。更新頑張ってください！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 雨宮紫織さん» 更新が不定期続きで更新詐欺のようになってしまい申し訳ございません...。いつも温かな応援をありがとうございます。今後もどうぞよろしくお願いします！更新放棄はしておりません！ｶﾞﾝﾊﾞﾘﾏｽ...!! (2月9日 20時) (レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃 | 作成日時：2019年7月17日 21時
