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「はい、コーヒーだよ!」
「おう、悪ィな」
いいよ、と乱数が笑顔で云う。
「左馬刻さんも揃ったことだし、乱数。今日集まった理由を聞かせてくれ」
一郎が乱数にそう尋ねた。すると、乱数はいつも通りニコニコとした笑いを含みながら云う。
「なんかね!僕、変なオニーサンたちにこの前襲われちゃって、オニーサンたちがその腹いせに来週シブヤにやってくるってオネーサンたちから教えてもらったんだ」
「ほう。君に勝負を挑んでくると云うことかい?」
寂雷が不思議そうに尋ねる。
「うん!多分そういうことだよ!まあ僕たちが負ける訳ないんだけどさ!」
「そりゃあもちろんだ」
一郎が思い切り頷く。
「それで、もしあいつらとバトルすることになったときは協力してほしいんだ!」
乱数のその言葉に、3人は了承の意を示す。
ありがとう、と乱数はにっこりと笑った。
「俺様からもいいか」
「なんスか、左馬刻さん」
「八雲雅って女知ってるか」
いや、知らないスけど、と一郎。
私も聞いたことがないね、と寂雷。
僕と知らないよ!誰そのオネーサン!、と乱数。
3人が知らないと主張したが、乱数の表情が一瞬固まったことに彼等は気付いているのか。
「そのオネーサンがどうかしたの?」
「そいつのことを調べてほしい。少し興味が湧いたんでなァ」
興味?と一郎が首をかしげる。
一目惚れでもしたのかい、と寂雷が云う。
「そう云う訳じゃないぜ、先生。きっと、先生も会ったら興味が湧くだろうよ」
「そんなに興味深い人物なんだね」
あァ、アイツはヤベェよ、と不敵な笑みを浮かべる左馬刻を、不思議そうに見ていた乱数が口を開く。
「そのオネーサンイケブクロの人?シブヤじゃ、聞いたことないなあ」
「いや、違ェ。ヨコハマで会った」
「ヨコハマでかい?」
あァ、と左馬刻は続ける。
「合歓のことを攫おうとした連中を、1人で片付けたんだとよ。合歓と自分には傷一つ付けずにな」
「ヘェ、強い子なんスね!会ってみたくなるな」
一郎は目を輝かせている。
「へェ…僕も興味が湧いてきちゃったなあ!じゃあ僕がオネーサンたちに聞いてみてあげるよ!」
そう云って、乱数が不敵に笑った。
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ウルクの民はここにいます…(プロフ) - 面白い、非常に面白い、けど……どついたれ本舗を出して欲しいという俺の身勝手な欲がすご((((殴…はい、すみません。めっちゃ面白いです。なんか、こう、ありえないものとありえないもののクロスオーバー以上に面白いものってないですよね!更新頑張ってください! (2019年10月24日 2時) (レス) id: e3c16a62a9 (このIDを非表示/違反報告)
GEJI(プロフ) - 陰陽者★さん» 面白いと言って頂いて、応援もして頂いて、とても嬉しいです。コメントありがとうございます! (2019年10月16日 0時) (レス) id: 0228df9648 (このIDを非表示/違反報告)
GEJI(プロフ) - (・〆・)さん» 面白いと言って頂けて光栄です。コメントありがとうございます! (2019年10月16日 0時) (レス) id: 0228df9648 (このIDを非表示/違反報告)
陰陽者★(プロフ) - 読ませていただきました!!とっても面白いです!!更新頑張ってください!応援してます! (2019年10月15日 23時) (レス) id: d13a51a86c (このIDを非表示/違反報告)
(・〆・) - とても、面白いです。頑張って下さい。 (2019年10月15日 23時) (レス) id: 28d7760291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GJ | 作成日時:2019年10月14日 17時