第二十八話 ページ30
影山は、心底驚いたような表情を見せる
まあ確かにどんな顔をしてもなんらおかしなことはない
だって、普通なら今の話やその前の話を聞いて『こいつにはチームプレーを任せられない』なんて思う奴のほうが多いだろう
私だって、こいつの本質を知らなかったら言っていた
それを、日向は平気な顔して関係ないって言い切った
影山だって常識があると思う。じゃなかったらあんな顔はしないだろう
影山は、心のどこかで日向の言葉を嬉しく思っているのではと私は感じた
といっても、事情なんてかけらしか知らない私が考えたんじゃ、信憑性のかけらもないけど
「それより！どうやってお前をぶち抜くかが先だ！」
周りから、小さな失笑の声が漏れる
まあ、確かに失笑するのも分からなくはないかな？
「月島に勝って、ちゃんと部活入って、お前は正々堂々セッターやる。そんで俺にトス上げる。それ以外になんかあんのかー？」
あからさまに嫌そうな顔をする影山をみて、柄になく私はワクワクしていた
これから起こる奇跡に、身を震わせていた
「錫原？どうかしたか？」
「いえ、なんでも。ただ、久しぶりのスポーツ観戦にワクワクしてるだけですよ」
不思議そうな顔をする菅原さんをよそに、試合は再開する
影山の頭上にボールが来た時、田中さんと日向が同時にトスを呼んでいた
この場面、普通だったら田中さんにトスが行くはずだ。普通は･･････
「いるぞ!!」
日向の声に、影山は反応する。そのコンマ一秒ほどの反応だけで、トスの焦点を田中さんから日向に変えたのだ
隣の菅原さんも、すごいなどと呟いている
たしかにこの焦点を変えるスピードと変えたのにも関わらず初めからそこに定めていたかのような精度は異常だ
日向はギリギリでトスに手を届かせ、相手コートに落とす。ただし、そのボールはアウトだったようだ
「お前なにやってんだいきなり!!」
「でもちゃんとボール来た!!
中学のことなんてしらねぇ！俺にとっては、どんなトスだって、ありがた〜いトスなんだ！
俺は何処にだって跳ぶ。どんなボールだって打つ！
＿＿だから俺にトス、もってこい!!!」
その声は、体育館内に響き渡る
感動したのはいつ振りだろうか？
原作だって知っている。なのに、この感情の高ぶりは抑えられないんだ･･････
「＿＿＿＿サイコー。最高だよ、日向、影山」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
スポーツドリンク
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
梓乃猫 - 雷鳥メイト（前：46猫メイト）さん» ありがとうございます！はい、是非見させてもらいます♪ (2014年8月24日 12時) (
レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
雷鳥メイト（前：46猫メイト） - 梓乃猫さん!!めっちゃ面白いですよ!!ヤバイです!!良ければ私の短編以外の作品も…(。・ω・。)つ【他作品】 (2014年8月24日 7時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
梓乃猫 - 奈々@桃子さん» こちらこそ参加させていただきありがとうございます！そういっていただけると幸いです。 (2014年7月25日 16時) (レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
奈々@桃子(プロフ) - 今回は、イベントに参加頂きありがとうございます！！小説凄い面白かったです！！更新頑張ってください！！ (2014年7月24日 12時) (レス) id: 5be90bf33f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：梓乃猫 | 作成日時：2014年7月16日 19時
