１話 ページ2
大粒の雨が降っていた
誰もがどんよりとするそんな天気。
できれば外には出たくない。
ゆっくり布団の中で眠りたい。
まぁ、要するに憂鬱な気分になる。
時折、雨を見てテンションがマックスになる変わった人間がいるが彼らは皆前世が蛙なのだ。
彼女はいつもそう思っている。
因みに、彼女自身雨の日は好きでもなければ嫌いでもないらしい。
紹介が遅れたが、彼女というのはA･ウイックである。
彼女が土砂降りの中高すぎる、少しでも躓けば足首の骨が折れるのはほぼ確定であるピンヒールを履いて森の中を歩いているのには理由がある。
エウリュディケ荘園を探しているのだ。
手紙を手に彼女はかれこれこの森の中を一時間以上歩き回っている。
世間一般では、このことを''迷子''と言うのだ。
そんなこと直接彼女に言ったらどうなるのか分からないので余計なことは言わないようにしておこう。
真っ黒いコートに真っ黒いピンヒール、そして真っ黒な傘。
『
こちらも紹介が遅れていたが、彼女の足元には大型犬よりも二回り程大きな白い狼がいる。
真っ白な毛皮に真っ赤な眼、右眼は潰れている。
「ｱｵｩ」
『そうよねぇ…
もう少し先まで行こう』
驚いたことに、彼女は狼と会話が出来るし
狼もまた、彼女の言葉をしっかり理解している。
長年連れ添った夫婦…そんな感じがした。
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ももも(プロフ) - 更新待ってました！(o^^o)今読んでいる小説の中で一番更新を楽しみにしています！(ルキノさん大好き)これからも作者さんのペースで頑張ってください！ (2020年4月26日 8時) (
レス) id: c0cfac9697 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ - ありがとうございます、いやもう本当にありがとうございます、ルキノさんの小説って中々無いのでとても嬉しいです。あー、もう推し(ルキノ)が尊い...！ (2020年4月2日 4時) (レス) id: 27d48dc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海馬 香鷹 | 作成日時：2020年3月19日 23時
