六話 ページ7
雨の夜から月日は流れ、外には白い雪が降り積もる季節になった。
“妖奇庵”
表の表札に、そう書き記された屋敷へ
今日もまた一人助けを求める者が訪れる。
.
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『表で何してんだい?
こんな寒い中突っ立ってたら死んじまうよ。』
「え、あ…あ……は、はい」
『なんだい、その気のない返事は』
切れ長の瞳に睨まれては余計に緊張して声も出ない。
『……まぁいいさね。
雪枝さんだね、早く来なさい』
あれ、私……名前…?
そう尋ねる前に、男は妖奇庵の中へと入っていってしまった。
『きちんと戸締りしてから上がって来るんだよ』
何だか舅みたいな人だな…と思いながら、雪枝と呼ばれた娘は妖奇庵へと足を踏み入れた。
奥の部屋から聞こえてきた
『失礼な小娘だね』
という言葉は、聞こえなかったことにした。
.
.
『ここは、
勝手に炬燵に入ってぬくぬくしてんじゃないさね。
炬燵ごと雪の中に放り出すよ』
そんな事、客にも容赦なく言えるのは
洗足 A だからこそかもしれん。
そして、初めて来た他人の家でぬくぬく、ほっこり出来るのは頭のネジが緩みに緩みまくった雪枝だからこそかもしれん。
あの後、洗足の淹れた茶を出してもらい
冷えた身体を温めることにした雪枝は、客間に置かれていた炬燵に足を突っ込んだのだった。
行儀が悪いのは重々承知の上だ。
しかし、どこか実家のような雰囲気のこの家ではどうしてもそうなってしまうのだ。
『コッチに足を伸ばさないでくれ。
切り落とすよ』
ちなみに、当主も向こう側でぬくぬくしている。
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海馬 香鷹(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます!亀更新ですが、私なりに頑張りますのでよろしくお願いします……っ! (2019年9月23日 22時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 面白かったです!!続き待ってます! (2019年9月21日 19時) (レス) id: 48a49b3a4b (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - 天神人狼さん» ありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いします……! (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございますっ! (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
天神人狼 - あー………好きです(突然の告白)待ってます! (2019年9月17日 21時) (レス) id: fb4ece15fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海馬 香鷹 | 作成日時:2019年9月16日 17時