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踏み込んだ目を。 ページ18

ヒトエが寝たのを確認したヒヨは2階から降りてきた。

老人は店を電気を消してヒヨに微笑みかけた。


「ヒトエ、寝たのか?」

「ええ…にしても、」


ヒヨが悦に塗れた顔で笑う。


「作戦のためとはいえ…あんな無茶するなんて。」

「やけに嬉しそうだねェ。」

「ヒトエのあんな顔…仕方ないじゃない。」

「確かにひでぇ面だった。でも、使えるんだよ。あいつの能力は…」


二人の顔は酷く歪んでいた。

扉の裏に隠れたヒトエは目を閉じて少し笑って部屋に戻った。

自分が必要とされていないという事は分かっていた。

それでも、少しでいい。

彼にも、老人にも、顔を忘れた父と母にも。

愛されたかった、と呟く。

部屋に戻るとふわりと軍服が靡く。

開けた窓に座るその姿は、


その、姿は。





ハッとした老人が部屋に入るとそこにヒトエの姿はなかった。

黒い羽根だけが落ちているだけだった。

「やられた。」と言い、頭を抱える。

ヒヨは確かに見た。

闇の中光る、怨念に歪んだ誰かの目を。

誰かの目。

ヒトエじゃない、ヒトエだと信じたくない。

これは、誰だ。

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!

吐きたくなる程の恐怖にヒヨは月を睨んだ。

白の歯車→←それを聞いて、



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龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» こわっ、てめぇ夜道には気を付けろよこの神文才野郎 (2017年2月9日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 寄越せ。文才寄越せください。 (2017年2月7日 22時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜のお外だいしゅきさん» 減るわやめろ (2017年2月7日 18時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
夜のお外だいしゅき - なぜだ。なぜくれない。いいだろう別に。お前の文才はちょっとやそっとじゃあ減らないだろう (2017年2月5日 21時) (レス) id: 2500df9be3 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜の空気を吸い隊さん» 名前に笑った、そして嫌だ (2017年2月5日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2017年1月31日 16時

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