178,*気付いた気持ち* ページ34
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目を細めて微笑み、淡々と告げたA。
その言葉に、オリヴィアは目を見開き微笑んだ。
オリヴィア「…誰かを愛すること…
確かに、とても素晴らしいことですね…。
Aは、七つの大罪を、心から愛しているのですね。」
オリヴィアの言葉にAは頷き、家族みたいな存在だよ、と言った。
愛おしそうに告げる彼女に、オリヴィアは思いついたように笑う。
オリヴィア「"一人を除いて"、でしょう?」
からかうような笑みを浮かべたオリヴィアに、
Aはドキリ、と心臓が高鳴った。
貴「、気付いた…?」
うっすらと頬を染め、俯き加減で言うAに、オリヴィアはクスリと笑った。
オリヴィア「反応を見ていれば分かります。
でも、その調子では、まだ伝えてないので?」
貴「ん…まぁ…。
気付いたのは、最近…
ううん、昨日なのかな…。
自分の醜い姿を、"彼"だけには見られたくなかった、って思って…
それで、わたしって、無意識のうちに、
こんなに好きだったんだ、って思ったの。」
オリヴィア「まぁ…初々しいですねぇ…。」
頬を染め、髪の毛の毛先を指で弄りながら呟くA。
その姿に、オリヴィアはクスッと笑う。
貴「もう…!
、と、言うかさ…。オリヴィア、誰かを愛することが怖い、って言ってたけど…。
祝の愚者の皆のこと、大好きなんでしょ?」
話を逸らそうと持ち出したAの話題に、オリヴィアは少し沈黙し、
そうですね、と微笑む。
オリヴィア「確かに、ウィル達のこと、、大好きです…。
でも、やはりどうしても、"異性"への好きが…。」
貴「へぇ…
の、割にはマティルダに思い入れしてるんじゃないのかな?」
にやぁと笑うA。
今度はAがからかう番だった。
突然の発言に、オリヴィアは顔を真っ赤にさせ、へぁっ!?と言う、間抜けな声を出す。
貴「だって、視線や表情…マティルダに向ける時だけ違うから…。
結構分かりやすいよ。オリヴィアも。」
林檎のように赤くなった顔を俯かせるオリヴィア。
否定しないということは図星なのだろう。
オリヴィア「〜っ!!
は、話は終わりにしましょう!
午後からの任務には参加しろとのことですよ!」
無理やり話を切り、伝言を伝えて部屋を出るオリヴィア。
Aははいはい、と笑って返事をし、
その背中を見送った。
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紫芋(プロフ) - ナナさん» コメント有難うございます!そう言っていただけて本当に嬉しいです!あれ?涙が…… どうぞこれからも宜しくお願いします! (2017年12月31日 18時) (レス) id: 19cb37bfcb (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 続編おめでとう!Part1から見てるけど面白さが尽きない!これからも頑張ってください! (2017年12月31日 14時) (レス) id: 55d3e49f96 (このIDを非表示/違反報告)
紫芋(プロフ) - 早苗さん» ありがとうございます!最近学校行事で、色々と忙しくなってしまっていて… 亀更新ですが、どうぞこれからもよろしくお願いします! (2016年11月9日 23時) (レス) id: 262404c03e (このIDを非表示/違反報告)
早苗(プロフ) - おめでとうございます! 続き楽しみにしてます (2016年11月9日 1時) (レス) id: d2df675d35 (このIDを非表示/違反報告)
紫芋(プロフ) - ARISU☆さん» ありがとうございます!^^ 亀更新になるかもしれませんが、頑張ります! 期待してくださるなんて…! 凄く嬉しいです! (2016年10月3日 20時) (レス) id: 262404c03e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫芋 | 作成日時:2016年8月20日 23時