60 reo side ページ10
帰り道。
一日中はしゃいで疲れたのか、一言も話さないAの隣を歩く。
頭の中は、自分のAへの感情がなんなのか、色々な考えが浮かんでは消えていく。
友達じゃない、ただの同居人でもない、仕事のターゲットっていう言葉でも済ませたくない、、、
じゃあなに?まさか好きな人、?でもないはず。
だけど、好きでもないとしたらあの時の胸を締め付けられる感覚はなに?金髪野郎と仲よさそうに話してるのが気に食わなかったのはなんで?
脳内でどんなに自問自答を繰り返しても答えは出ない。
「、、、、オ!レオ?レー!オー!!」
ふと我に帰ると不思議そうに俺を見つめるA。
平静を装って、なに?とだけ返すと、
「ん?月が綺麗だねって。ほら!まんまる!今日満
月かな?」
月光に照らされた彼女の横顔は、美しくて、だけどどこか幼い。
初めて会ったあの夜には見ることのできなかった、彼女の素顔、本当の姿。
いくら美人でもあんな愛想の悪いやつ、好きになるわけないって思ってた、
だけど彼女が心を開いてくれるごとに、自分の中でなんていうんだろう、
"独占欲"とも言えるような、感情が芽生えて。
もっと早く気付くべきだった。
俺はAに恋してるって。
ねえ、さっきの、
月が綺麗だねって言葉、
I love you って訳したらダメかな?
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作者名:りる | 作成日時:2019年1月13日 14時