【金カム】坊主頭に興味が湧いて (ページ8)

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7話　竜田揚げと串揚げページ8

貴『これ美味しいんですか？お腹すいた…』

白石「確かに腹減ったな〜子持ち昆布このまま食えるよな？アシㇼパちゃん食べてみる？」

白石がそう言ってアシㇼパに子持ち昆布を手渡そうと向けるが、首を横に振られ拒否されてしまう。

アシ「いらない。白米食べたし」

貴白『ええ？？」

白石「なんだよそれずるいぞ！！俺達だって結構苦労したのに！」

貴『いいなぁ〜…』

アシ「袖についてる乾いたオコメ食べるか？」

貴『ははは…さすがにそれは……って、ええ…？』

ミツキがそう苦笑いする横で、白石はヒョイっとそれらを摘んでポリポリと食べ出す。

白石「さすがにここまで逃げたらもう充分だろ？シャチのヒモ切って帰ろうぜ」

「なあ杉元」と名を呼ばれるも、肝心の杉元は聞いていないのかジッと刺青人皮を凝視している。

貴『…』

…

それから他のコタンの人々の乗った舟がミツキ達を見つけ、その舟に驚いたシャチは浜へと打ち上がった。

貴『すごい…！シャチってこんな触り心地なんだ…！おもしろい…！』

白石「こらこら、落ち着きなさい」

ミツキはキャッキャとこれまた楽しそうに目を輝かせ、打ち上がったシャチの体を撫で撫でする。

杉元「シャチって美味いのか？」

白石「シャチだってクジラの仲間だろ？クジラは美味いぜ、近畿地方のハリハリ鍋とか」

貴『ほんと詳しいですね〜』

ミツキがそう言うと、「ふふん！」と白石からドヤ顔を向けられ、でかめのため息を吐いた。

アシ「鍋にするのか？わたしたちもクジラやシャチは煮込んで食べる」

白石「うーん…また鍋か…」

そう言って白石は少し悩んだ後、「そうだ！」と閃く。

白石「せっかくこんなに脂身が手に入ったんだから…揚げ物にしよう！」

貴『おぉ〜いいですね〜』

そうしてミツキ達はシャチの肉を調理し、無事美味しそうな竜田揚げが出来上がり味わいつつ食べていると、白石が今度は子持ち昆布を揚げ始める。

白石「子持ち昆布の串揚げだ」

サクッと口にし、あまりの美味しさにミツキは笑いが込み上げてくる。

アシ「はふ…はふ…！」

杉元「外はサクサク、中はプチプチ！自然な塩味でメッチャ美味いぜ白石ィ〜〜！」

貴『ふふ…！こんな美味しいの食べた事ない…！白石さんは良いお嫁さんになれそうですね〜！』

白石「えへ…そお〜？…って逆逆！旦那さんって言って！」

満面の笑みで嬉しそうに食べるミツキに、白石は照れ笑いながらもしっかりとツッコミを入れてくれた。