【金カム】坊主頭に興味が湧いて (ページ29)

今日:40 hit、昨日:33 hit、合計:8,762 hit

28話　嫉妬ページ29

…

若山「一発勝負だぜ！さあ張った張った！」

白石「丁ッ！！」

貴『じゃあ半で！！』

キロ「うるせえお前ら！！半だ！！半！！」

始まった瞬間速攻でキロランケから叱責をくらいつつ、白石とミツキは目を輝かせる。

若山「よっしゃ！そんならこっちは"丁"だッ！！
負けた方は文句無しで弾薬を取りに行くでよろしいな？」

若山が「さあ勝負勝負ッ」と言うと、仲沢はカゴをバッと上げた。

若山「…イチロクの"半"！！」

やった…！！

ミツキ達がそう思ったと同時に、「このバカ野郎ッ！！」と若山が叫び仲沢の顔面に蹴りを入れた。

キロ「おいおい…」

貴『八つ当たりは駄目ですよ〜』

白石「ああ〜〜ッ！！見ろこの壺！！」

白石がそう言って皆に見せてきたカゴの中には髪の毛のようなものが一本通されていた。
白石の話ではこれを毛返しと言い、かなり高等な技術なんだそう。

白石「こいつらグルだったんだ！！」

キロ「イカサマしようとして失敗しやがった！！あははははッ」

貴『白石さんと同じくらいドジですねえ〜！！』

白石「あはははッ…ん？」

若山「いや……お前に限って失敗はありえねえ…わざとやりやがったな？」

ミツキ達に笑われる中、若山が口を開きそう言うも仲沢はだんまりだ。

若山「なんだって俺を困らせることばっかりしやがんだ！！
偶然こいつらがこの家に来ちまったから知らんぷりしてたのに、こんな状況であの生首勝手に置きやがって！！
めちゃくちゃじゃねえか！！」

仲沢「…」

先程若山に蹴られ床に倒れた姿勢のまま、仲沢は少しの間黙っていたが、やがて口を開く。

仲沢「親分が浮気するからだ！！」

「…」

若山「あれは金で買った男だと言っただろう！！まだ根に持ってるのかッ」

「…」

若山「さっきだって親分は！その坊主頭のお尻を物欲しそうに見ていたくせにッ」

若山「見てない！！」

白石「…」

貴『…』

…私達は何を見せられているんだ…？

若山「だいたいよぉ！男娼と寝るなんて便所に行くようなもんじゃねえか！」

仲沢「不潔だ！！親分は不潔だ！！触らないで！！」

貴『ヤですよねぇ…好きな人が他の人とするの』

仲沢「ホラこの人もそう言ってる！！私は間違ってない！！」

若山「ぬぬ…ッ」

ミツキ達がそんな恋人同士の喧嘩のようなものを観戦していると、外の赤毛が再び玄関の扉をガリガリと引っ掻き出した。

杉元「ヒグマがこじ開けだしたぞ！！お前らの痴話喧嘩はどうでもいいから早く弾薬取ってこい！！」