【金カム】坊主頭に興味が湧いて (ページ22)

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21話　占いページ22

暫く白石をしばいた後ミツキ達はアシㇼパについていき、彼女の親戚がいるというコタンへ向かった。

アシ「この人はフチの弟で、六人いる兄弟のひとりだ。今日はこのチセに泊まらせてくれる」

そのアシㇼパの親戚である老人がアイヌ語で何か話をし始めたが何を言っているか分からないでいると、アシㇼパが通訳し始めた。

アシ「この間も、不思議な女がこの村に現れ居着いてる。過去や未来が視えると言うその女のせいで、村のみんながおかしくなってる。…ちょうど来た」

老人がそう言って後ろを振り向くと、前方から赤い服を着た女性が歩いてくるのに気付く。

アシ「インカラマッという名の女だ」

イン「素敵なニシパ達とカッケマッがいらっしゃいますね」

貴『あぁ嫌な予感が…』

白石「？」

あれ、また白石のやつ、あの自己紹介でもするのだとばかり思っていたが…。

イン「そちらの兵隊さん、とても男前ですね。私傷のある男性にとても弱いんです」

急に褒められた杉元は少し照れた様子で俯き、感謝を述べた。

イン「ちょっと待って。貴方達は…小樽から来たんじゃないですか？」

貴『！』

白石「どうしてそれを！」

すごい。何故分かるのだろう。

イン「私視えるんです。貴方達は誰かを…あるいは何かを探してる」

白石「嘘でしょ？！すごい！その通りです！」

…

翌朝、白石がいないということで四人は彼を探すことになった。

アシ「やっぱり白石はどこにもいない」

貴『こっちも見当たりませんでした』

杉元「ったく…」

競馬の件といい、なんとなく嫌な予感はしていたが…

キロ「わかったぞ。奴の居場所が」

杉元「どこだ？」

キロ「苫小牧競馬場だ」

貴『あちゃぁ…』

…

そうして苫小牧競馬場にて。

アシ「いた。脱糞王と赤狐」

貴『まーた競馬ですか…』

杉元「おい白石」

白石「あ？あーん？」

振り返ると、すっかり変わり果てた形相をした白石がいた。そしてなにやら臭い。

白石「おう、貧乏くさいのがいると思ったらお前らか」

杉元「白石てめぇ…アシㇼパさんに借金があるくせにまた競馬とは。良い度胸してんな」

白石「借金〜？いくらだっけ、二円〜三円〜」

「おら、拾いな！」とばら撒かれた札を、杉元が慌てて拾う。

杉元「ああッなにこいつ！！」

アシ「目を覚ませ白石！占いで博打をするなんて、必ず痛い目に遭うぞ！この狐女に誑かされるな！」

アシㇼパに膝をストゥで思いきり叩かれるも、白石はまだ目を覚ませない様子。