捌拾壱話「無限列車編、始動」 ページ37
夢主side
夜「……ゴ主人、大丈夫カ?」
『ん?何が?』
夜「イヤ、ソノ…炎柱ハマダシモ、アノクソ柱モ合同ッテ……」
『コラコラ…』
吐き捨てる様に言う夜見を宥めつつ、ボアボアと煙を吐き出す鉄の列車を視界に入れた。
…まぁ確かに、今回の任務は萌香ちゃんもいるけど……そんなに気にしない方が良いだろう。
気にしてたら更に揚げ足を取られる羽目になるしね。
不満そうな目を隠そうともしない夜見を宥め、軽く腕を振るい彼を空中へ舞い上がらさせた。
如何せん任務が列車内で遂行されるだろうし、鷲を肩に乗せた女性なんて目立つだろうしね…夜見には最後まで渋られたけど。
今回の任務は、列車に巣食う鬼の討伐任務だ。
既に四十人以上の人が行方不明になっていて、応援の隊士も全員消息を絶ったらしい。
十二鬼月の可能性がある事から私達柱が呼ばれた。
でも萌香ちゃんの方は無理くり任務に加わったって聞いたけど…大丈夫かな、怪我しないと良いけど。
胸を、ほんのりと嫌な予感が掠めた。
『……ん?』
ふと、駅の一部がほんのり騒がしい事に気が付いた。
列車が発車するまで少し時間があるからと、ちょっぴり覗くつもりで音の根源に近付いた。
『あら、駅弁……』
ここらでは有名な駅弁を売るお店。
だけど、肝心の駅弁がすっからかんになっていた。
近くにいた人に話を聞いてみると、獅子の様な髪をした男性が全部買って行ってしまったらしい。
獅子の様な髪をした男性……。
──金月少女!息災か?!
…いや、うん……まさかね…。
確かに蜜璃ちゃんと煉獄さんと小さな食事処に行った時、余裕で備蓄を食い尽くして私が謝る羽目になったけども……。
あら、でも一度辛い食べ物を扱う専門店に付き合って貰った時煉獄さん目をシパシパさせてたわね……「よ"も"や"……」とか何とか言って。
一抹の懐かしさを感じつつ、足早に列車に乗り込んだ。
さぁ、今宵も鬼を狩ろう。
例えこの身が滅びても。
大切な弟の幸せを勝ち取る為に、私は今宵も刀を振るう。
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きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» テンキュー!はいごみ収集車にぶちこむぜ☆オルァ! (2020年8月8日 0時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
みかんといちご - きーねちゃんさん» はーい!ニクマン\(^-^ )ブンッ (2020年8月8日 0時) (レス) id: 085b083a26 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - kiki11241さん» なる……予定です!(おい)すいません頑張ります! (2020年8月5日 20時) (レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
kiki11241(プロフ) - あれ本当に杏寿郎オチかな? (2020年8月5日 19時) (レス) id: 3664f0360e (このIDを非表示/違反報告)
きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» へいパース!僕今ならゴムの手袋を五万枚重ねてるんで大丈夫でーす! (2020年8月4日 22時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルサ | 作成日時:2020年7月9日 18時