漆拾肆話「遭遇6」 ページ30
夢主side
萌「え、えっとぉ…それはぁ……」
突然の状況に驚いたのか、思わず固まってしまった萌香ちゃん。
そんな彼女をジッと見つめ、ほんのり眉を下げ心做しか悲しそうな表情でゆっくりと語り掛けていく瑞月。
その綺麗な瑠璃色には、僅かに熱が孕んでいる様に見える。
……ただ、最早発疹並にブツブツと出てるサブイボは見逃さなかったけど←
「…それとも、俺は信用無いか?」
萌「そ、そんなんじゃなくてぇ!」
「……俺は、お前の悲しんでる顔が嫌いだ」
…………何を見せられてるんだろう、私達←
幾ら萌香ちゃんの興味を自分に向けさせる為とはいえ、流石に無茶し過ぎだと感じるのは気のせいなのだろうか。
…うん、きっと気のせいでは無いわね。
だってだんだん瑞月の顔色が青くなっていってるもの…多分終わったら厠に直行する奴ねあれ←
今度何処かで瑞月に胃腸薬を贈ろうと密かに決心しつつ、二人の動向を見守っていく。
萌「はわわぁ…♡
そうだわ!雫ちゃん達が萌の事寄ってたかって虐めたのよォ!萌なぁんも悪い事してないのにぃ!」
「そうか、それは災難だったな……」
凄い、萌香ちゃんの目がハートの形になってる幻覚が見える←
ザッと、此方を静かに睨み付けつつ萌香ちゃんの前に庇う様に立つ瑞月。
コラ、幾ら萌香ちゃんに背中を向けたからとはいえあからさまに安堵する顔をするのはやめなさい←
気持ちは分かる…気持ちは分かるけど!!←
因みに私の屋敷の門の上で見守っていた月丸ちゃんは、やり過ぎだと言わんばかりに「主様…」と呟いていた。
月丸ちゃんとは件の自己紹介以来最近よく話す仲になった。
主に瑞月の事について。
瑞月は私が必要以上に傷付くのが嫌で、今まで直接的な接触をしてこなかったらしい。
…別にそんなの良いのに……まぁ戻るかどうかは別として、瑞月と再開する事が出来て私は凄く嬉しかった。
…叶うならば、別の形で再開したかったけど。
後、この前こっそり教えられたけど瑞月が萌香ちゃんに押し付けられた分の書類をたまにちょろまかしているらしい。
どうやら最近書類が数枚無くなったのはそのせいだったらしい。
見る人が見れば恋仲と勘違いしそうな程、瑞月は萌香ちゃんに甘く接している。
…………言っとくけど、弟は渡さないよ?←
◇◇◇
月「主様ヤリ過ギデス…。
マァ私モ主様ヲアンナ醜女ナンゾニ渡スツモリハアリマセンガ←」
「月丸?」
75人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» テンキュー!はいごみ収集車にぶちこむぜ☆オルァ! (2020年8月8日 0時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
みかんといちご - きーねちゃんさん» はーい!ニクマン\(^-^ )ブンッ (2020年8月8日 0時) (レス) id: 085b083a26 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - kiki11241さん» なる……予定です!(おい)すいません頑張ります! (2020年8月5日 20時) (レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
kiki11241(プロフ) - あれ本当に杏寿郎オチかな? (2020年8月5日 19時) (レス) id: 3664f0360e (このIDを非表示/違反報告)
きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» へいパース!僕今ならゴムの手袋を五万枚重ねてるんで大丈夫でーす! (2020年8月4日 22時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハルサ | 作成日時:2020年7月9日 18時