陸拾壱話「醜い」 ページ15
しのぶside
モブ鬼「人間を食うことの何が悪いっていうのよォ!大体あんただって鬼を殺してるじゃない!!人殺しに等しいのに、よくそれで正義を語れるわね!大体アンタは…ギャッ?!」
言い切らせる前に、頸に刃を突き刺した。
じわじわと肌が紫色に染まっていく様を、私は無感情に眺めていた。
モブ鬼「…え、あ、あ、あ、……あ"ッ」
皮膚のあちこちから血を噴き出しながら鬼は絶命した。
…最後まで、恨み言を吐きながら。
モブ鬼「アンタのその正義はいずれ自分自身を苦しめる事になるわ…きっと、そう、きっとよ」
し「…じゃあ、一体どうすれば良いのでしょう?」
問い掛けるも、鬼は応えない。
…応えて、くれない。
正義、と人は言う。
偽善、と人は言う。
──偽善とか何とかは一旦置いといてさ…私はしのぶちゃんの事、凄い尊敬してるよ?…え?お世辞ありがとう……?いやいや!そういうのじゃなくってさ!私は【蟲柱】として、【柱】としてのしのぶちゃんじゃなくて【胡蝶しのぶ】っていう人物を尊敬してるよ?
【姉】として、蝶屋敷を守るしのぶちゃんはとっても凄いと思う……ってわー!泣かないで!可愛いお顔が台無しになっちゃう!しのぶちゃんは笑った顔がとびっきり可愛いんだからさ!ね?
……何故、今になって【彼奴】の顔が浮かんでくるのでしょう。
煩わしいです、消えてください。
そう浮かべて頭の中の雑音を振り払おうとするけど、一向に消える気配は無い。
それどころか、どんどん増えていく。
…思い出した。
そうよ、あの時…。
彼奴は私の口端を指でむにっと吊り上げたけど、その顔が面白かったのか噴き出してしまった。
それで私も面白くなってしまって、二人して大笑いしたんでしたっけ…。
嫌いです、消えてください。
貴方なんか私の親友ではありません。
…親友では、無いのです。
し「…醜いですね」
そう紫の蝶が呟き脳裏に浮かんだ人物は、果たして誰なのだろうか。
◇◇◇
藤の花言葉
【優しい】【歓迎】【恋に酔う】
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きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» テンキュー!はいごみ収集車にぶちこむぜ☆オルァ! (2020年8月8日 0時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
みかんといちご - きーねちゃんさん» はーい!ニクマン\(^-^ )ブンッ (2020年8月8日 0時) (レス) id: 085b083a26 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - kiki11241さん» なる……予定です!(おい)すいません頑張ります! (2020年8月5日 20時) (レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
kiki11241(プロフ) - あれ本当に杏寿郎オチかな? (2020年8月5日 19時) (レス) id: 3664f0360e (このIDを非表示/違反報告)
きーねちゃん(プロフ) - みかんといちごさん» へいパース!僕今ならゴムの手袋を五万枚重ねてるんで大丈夫でーす! (2020年8月4日 22時) (レス) id: a598922371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルサ | 作成日時:2020年7月9日 18時