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過去編、始動。 ページ5

しのぶside

RSAの寮の一室。
許可を貰って彼女の日記を持ち帰って来ていた私は、それをグシャリと握り締め砕け割れんばかりにギリ、と歯を食い縛った。

し「……クソ野郎が」

手酷くいじめられていた彼女の日記だ、覚悟はしていた。
だが───これは流石に、酷すぎる。


○月✕日

今日は腹を集中的に殴られて、朝食べたみねすとろーねを全部戻してしまった。
勿体ないな、折角上手く出来たのに。

○月✕日

割といいところまで行っていたテスト対策用紙を破かれてしまった。
先生に怒られてしまうな、どうしよっか。

○月✕日

わざと弱い毒を飲まされた。
私は毒に対して中途半端に耐性があるから、余計苦しかった。
吐血で喉が荒れてしまった、明日ご飯食べれるかなぁ。

○月✕日

水を張った洗面器の中に顔を押し付けられ、溺死しかけた。
寒いなぁ、グリムの体温が恋しい。

○月✕日

わざと腕に熱湯をかけられ、跡が残ってしまった。
しかも見えないところだ、陰湿だなぁ。
リリア達に心配をかけたく無いから、黙っていよう。

○月✕日

どうして?どうしていじめるの?そんなに僕の事が嫌い?

○月✕日

あちこち痛い、辛いよ。

○月✕日

もう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だもう嫌だ。


○月✕日

もう、生きるのに疲れた。


そこから、ページは途切れている。
オーバーブロットの事件があったせいだろう。
最後の赤文字のページは、涙によるシミが多すぎるせいでほとんど見れた物では無かった。

正直、後悔した。

これ以上、彼女の深淵に踏み込みたくなかった。
そして怖くなった。

しかし───それ以上に、圧倒的な怒りが私の胸の中を支配した。

……鏡花さんが何をした、彼女が何をした。
何も分かってないのは貴方達だ。
嗚呼、もう本当に……。

し「吐き気がする」

何にせよ、これで反撃の狼煙を上げられる。
漸く復讐の理由が出来た。
鏡花さんには悪いが、生憎これ以上は止められそうにもない。

彼女を虐めた人達と相対した時、日輪刀を抜かずにいられるか不安だが、こうなれば賭けだ。

さぁ───。

反撃の時は来た。→←帰る家。



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ルカ(プロフ) - りあてゃんさん» コメントありがとうございます!てぇてぇ姉弟…。響くんは圧倒的に鏡花ちゃん子なのに使用人と親共に未来は無い(殺意) (2021年2月23日 10時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
りあてゃん - んあ”ぁぁぁ.....響くん良い子!鏡花ちゃんに似てめっちゃ良い子!!もう使用人とか親とかは全力で滅んでくれ、お前らは二人の幸せを邪魔する存在でしかない(( (2021年2月21日 11時) (レス) id: 15f52de452 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます!この家はクソ野郎しかいない……(おい)いつもありがとうございます! (2021年2月17日 22時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 立場を利用してキョウカをいじめる使用人が何よりもムカつきます。旦那サマがやってることは決して良いことではないけど、使用人のやってることはそれ以前に卑怯だと思うんです。 (2021年2月17日 18時) (レス) id: 7c7117969d (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - あなたさん» ありがとうございます!お待たせしてすみません!これからも読んでくれると嬉しいです!! (2021年2月17日 7時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルカ | 作成日時:2021年1月31日 23時

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