最悪の勘違い ページ25
ユウside
モブ1｢よし、何とか遠ざけた……！｣
モブ2｢イグニハイドの寮長とその弟がいるぞ…！二人とも無事だ！｣
……どういう、事？
呆然とし過ぎて、最早声すら出ない。
ただただ、はくりと口元が揺れるだけ。
限界まで目を見開き、生理的な涙が頬を伝った。
オ｢みんなやめて！彼岸さんは敵じゃないっ！｣
オルト君が必死の形相で叫ぶ。
それでも、炎魔法の勢いは止まる事が無かった。
それどころか、更に追撃で魔法が放たれる。
風の刃、土の塊……。
それぞれが、彼岸さんの身体を削っていく。
モブ1｢それは違う！あの赤い狐は何もしてない生徒の骨を噛み砕いた凶悪な魔物だと────監督生のアイが、言っていた｣
.
.
.
.
.
は？
アイ……ちゃん？
マジカルペンを構えた先輩の後ろから───アイちゃんが、ひょっこりと顔を出す。
その顔は怯えているように見えて、酷く愉悦に満ちていた。
ざわり、首筋の髪が逆立つ。
ギリ、と地面に生えていた雑草を掴んだ。
──どうして？どうして私の大切な人まで陥れようとするの？そんなに私が気に入らないの？
イ｢ッ…！ウ、ウォーターショット！！｣
モブ3｢邪魔するな、陰キャ野郎！！｣
イ｢う…ッ！｣
オ｢兄さん！｣
鎮火しようとイデアさんが水魔法を出していたが、妨害されオルト君が悲痛な声を上げる。
ユ｢彼岸、さん……｣
──ユウさん、顔色悪いですね。
これをどうぞ、私が煎じた薬茶です。
苦いですが、疲れに効きますよ。
──……ふむ、眠れないのなら子守唄でも歌いましょうか？
──…夜更かしはいけませんよ、と言いたいところですが…たまにはこういうのもいきな物ですね。
まぁ、私が言えた事では無いのですが……それは置いといてほら、サムさんのところからポテチとコーラ買って来ましたよ。
深夜のゲーム大会開始です。
──いつも、私を気遣ってくれた人。
優しくてあったかくて、お姉ちゃんみたいな人。
いつも無表情だけど、いつの間にか隣に寄り添ってくれた人。
───大好きで、大切な……文字通り家族みたいな人。
ユ｢…やらなくちゃ｣
ぐらつく身体を叱咤し、ゆらりと立ち上がった。
もう、涙は流れていなかった。
オ｢ユウさん…？｣
イ｢ユウ氏……？｣
寄り添う二人を素通りし、彼岸さんの前に立つ。
背後からギャーギャーと声が聞こえてくるが、最早気にならなかった。
ジッと、黒曜石の双眼を見つめる。
ユ｢帰りましょう、彼岸さん｣
彼岸さんには、何度も助けられた。
なら、今度は私が──助ける番だ。
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ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» (・ω・(ヾ)YES！(ストーブの前で書き書き) (2020年11月4日 21時) (
レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - うっす！(｀・ω・´)ゝ(布団の中待機なう) (2020年11月4日 2時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ありがとうございます！ですが最近冷え込んで来たので、暖めるのを忘れずに……！ヾ(・ω・`;)ﾉぁゎゎ (2020年11月3日 21時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - マジっすか！全裸待機してますね！)))) (2020年11月3日 19時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ( °ω° ;)＝( ;°ω° )イエイエイエ！！(高速首振り)全然大丈夫なんですが、なんかすいませんこちらこそ……とりあえず、近いうちに制作予定なのでよろしくお願いします(´・ω・｀) (2020年11月3日 15時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年10月18日 12時
