第47話 ページ6
昨日何もなかったように夜は明けた。
いつもと変わらない朝が来たのにユキノとかおるその二人が居ない空間がとても虚しく感じた。
そして…サヤカ、美奈の目は痛いくらいに充血していて泣いたと言う事がとても痛く感じられた。
そんな沈黙を破ったのは霧野だった。
霧野「と、取り合えず、学校に行こうぜ?そろそろ行かないと遅刻になる……」
そう言って、チラッと時計を見た。
松風「あっ、そうですね!みんな行こう!」
その場を少しでも明るくしようと松風は少し明るく言ったが、違和感のある言い方だった。
そして、遅刻するのはまずいので学校にいく用意をした。
美奈「……かおる……」
かおると仲の良い美奈は苦しそうに胸を押さえた。
サヤカ「そういや、ユキノはどうしてんのかな……?」
サヤカがポツンと呟いた。
「ユキノは無事だよ」
一人の男の声がした。
神童「誰だ!?」
昨日のこともあり、みんな警戒心が強まっていた。
その男は玄関に通じるドアの前で立ってた。
「そんな警戒すんなって。俺はただお前たちに報告する為に来たんだって」
風丸「お前は誰だ?」
睨みつけながらそう男に言った。
「おっと、申し遅れました。俺の名前は篠崎忍。ユキノとは従兄妹」
「よろしくお願いします」と一礼をした。
吹雪「朝比奈さんの?」
不動「従兄妹……」
それを聞いて、何人かが身構えた。
忍「身構えんなっての。俺はな何があっても…ユキノの味方だ。奥方のやり方には反対してんだ」
いきなり真顔でそう言った。
忍は真面目に言ってるが、みんなそれが本心なのか信じれなかった。
忍「…皆さま、貴重な朝のお時間を取ってしまいすみません。それでは学校へと行かれて下さい。」
膝まずいて、そう謝った。
全員は慌てて、それぞれの学校へと向かってった。
忍「……ふーん。あいつらはお互いまだ信用してないのか……お互いが信用できるまでかなり時間かかるな、あれは」
独り、その部屋に残された忍はそう呟いた。
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ