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「あ、起きた」
目を開けると、目に飛び込んできたのは櫻井の顔。
「翔さん、近い」
「ごめんごめん」
離れていく櫻井の顔。
布団の上にいるのと、記憶の途切れ具合から考えて、気を失ったらしいことは分かった。
やらかしたな、と二宮は思う。
「大丈夫？ 気持ち悪かったりしない？」
「ちょっと、頭痛い」
「そっか。しばらく寝てていいよ。仕事はこっちでやってるから。松本も苦手ながらやってくれてる」
「え、潤くんが？」
「面白いよ」
心配そうな二宮の顔を見て、ふふっと笑う櫻井。
松本の能力は、二宮だけでなく櫻井もちゃんと知っている。
「ちゃんとできてるよ。打ち込み頼んでて」
「あぁ……それなら安心」
不器用ではあるものの、それなりにちゃんとパソコンは使える。
なんなら、大野よりも松本の方がちゃんとパソコンは使えるのだ。
下手なアプリを使わなければ、何の問題もない。
「今、ニノの代わりに解析やってたけど、最終確認はお願いするね」
「ごめん」
苦笑した櫻井。
「そういう時はごめんじゃなくて、ありがとう」
「あ、うん……ありがとう」
それじゃ戻るね、と二宮の頭を一撫でして、離れていく。
はあ、と大きなため息をついた二宮。
「いやな、夢見たな」
たまに見る。
人が死ぬ夢を。
嫌な夢だ。
靄がかかっていて、いつもよくは見えないあの死ぬ人間。
もしあれが。
「俺じゃなかったら」
呟いて、頭を振った。
余計に頭が痛くなる。
「らしくないなあ」
またため息をつく。
どうにも、調子が狂ってやりにくい。
「翔さーん、これで合ってる？」
「どれ？ あ、そうそう、それでこれが」
説明をしている櫻井の声を聞いて、身体を起こす。
視界が一瞬ぐらついたが、気にしないことにする。
いつもの目眩だ。
「翔さん」
「あれ、寝てていいって言ったのに」
目を丸くした櫻井。
二宮は気にせずに上着を羽織る。
廊下は少し寒い。
「隊長に口頭報告してくる。報告書、だいぶ遅れそうだし」
「俺が行ってもいいのに」
「いいよ。潤くん、翔さんに迷惑かけないように頑張って。ごめんね」
「いや、いいよ。和の仕事内容知れて面白い」
松本の返事に笑った二宮。
「それならいいけど。それじゃ」
「うん、気をつけてね」
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芙咲子(プロフ) - 合格おめでとうございます♪うちの娘と同い年ですね（笑）ホント決まって良かった！おめでとうございます！ (2020年3月9日 16時) (
レス) id: 588e77ad1d (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 西野えみぃ☆さん» ありがとうございます！ゆっくり更新していくので待っていてください。笑 (2020年3月9日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
西野えみぃ☆(プロフ) - 合格おめでとうございます！！同じ年だと言うことに驚きました！！小説の更新気長に心待ちにしています！！受験おつかれ様！！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 94d9a88e4f (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 芙咲子さん» ありがとうございます！世界観が好きという言葉、とても嬉しいです。のんびりゆっくりにはなりますが、これからも書き続けたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！いえいえ、コメントをいただけるだけでもとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2019年1月7日 16時
