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怯えた表情の三人を見ている先輩は口を手で押えていた。最初は吐血をしてしまったのかなと思ったけれど眼鏡の奥の目は微かに笑っていた。口を手で隠しているのも、興奮を抑えるためなんだと思う。
｢…っなぜ、こんな貧相で名門でもない悪魔の心配をなさるのですか！？貴方は私の婚約者なのに…！｣
｢…あぁ、縁談で来たあの女の子かぁ、久しぶりやな｣
やっぱりミカ先輩は許嫁なんだ。
｢でも僕は…婚約した覚えが一切無いんよ…記憶違いなんかな？｣
｢えっ、ミカ先輩…許嫁じゃ無かったんですか！？｣
｢ウソですよね？｣
どうやらミシェル先輩とスエト先輩は騙されていたようだ。…もちろん私も。
｢私の母が言ったんです！アミィ先輩は気が合うから婚約のお願いをしてみると！！｣
ミカ先輩は先程とは違い、大声を張り上げ、声も途切れ途切れではなくなっていて、人はこんなにも変わるんだと改めて知った。
｢その後、お母さんから縁談は有りか無しか聞いたん？｣
｢っいえ…｣
｢僕も母様が言ったんや、｢シュテラード家は強引過ぎるため、彼女を嫁がせるな。相手は良いと捉えているが、結局魔力の少ないキリヲは当主にもなりはしないから婚約は無駄｣…僕もその後悪童の園に入ってしまったから関係ないことやと思ってたんやけどなぁ｣
｢あ、悪童の、園へ？｣
｢そこで彼女…Aちゃんと会って一目惚れしてもうてな〜｣
バラしちゃうんですか、それ。結構恥ずかしいんですけど…
｢縁談はあったけど、ミカ先輩は許嫁にはなっていない…？｣
｢自作自演、ということや｣
ミカ先輩は俯いていて、両隣りにいる2人は彼女を凝視している。
｢こんな悪魔よりも魔力はあります！できることだって多いんですよ！？｣
｢…僕の事を言うんはいいんやけど、Aちゃんを貶すのは…｣
｢流石に許せへんわ｣
そうにこやかな顔で言うもんだから、3人とも恐怖で逃げてしまった。いつも笑顔で優しい人ほど恐ろしいのは本当だったよ、お母さん。
｢…先輩の小さい頃可愛かったですもんね｣
｢お仕置、倍に増やそうか？｣
｢ごめんなさい｣
｢立てる？服掴まれて落とされてたやろ？｣
｢…腰が抜けました｣
｢今日はゆっくり帰ろか、話もしたいし｣
｢了解です｣
＿＿＿
｢もう、Aちゃんは男女ともに狙われる美人さんなんやから注意せんといかんよ｣
｢…お世辞はいりません｣
｢ほんまやって｣
暗い夜道も先輩といれば安心するようになったのはいつからだろう。
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アイリ - 続き楽しみにしてます！ (2020年2月25日 18時) (
レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - あ、ありがとうございます！面白かったです！ (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - アイリさん» コメありがとうございます！結婚式ですね！了解です！ (2020年2月24日 20時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - 夏祭り面白かったです！リクエストよろしいでしょうか？結婚式よろしくお願いします！これからも頑張ってください！ (2020年2月24日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - スイカバーガチ勢野坂さん» 遅れてしまい申し訳ありません！夏祭り了解しました！！コメありがとうございます！ (2020年2月20日 21時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沫梨 | 作成日時：2020年1月5日 10時
