番外編5:敵対 ページ31
昨日の入間くん見て「ちょっとやってみよう」と思いついたもの。
__
学校全体が重い何かに押し潰されたような音がした。
私や入間くん達がいる校舎内だけではなく、外も同じような状況らしい。
「見えない…壁?」
私、入間くんとアズくん、クララちゃんを綺麗に透明な壁で分けられていた。アズくんは入間くん、クララちゃんはたこ焼きの事を心配していた。何故。
「…これは先輩の「断絶」…今まで探してもいない…あ」
1つの可能性を思いつき、3人に背を向けた。
あの隠し部屋への道は特に閉ざされていなかった。でも周りを見ると突然壁が出てきた、さっき通れたのに通れなくなっている、とか聞こえている。
「先輩は一体何を…?」
疑問を抱えながら階段を駆け上がり、隠し部屋に辿り着いた。
「確か、ここを押せば…っ!」
想定通りレンガの壁が開き、扉が現れた。
「よし…」
前とは違う空気が漂う部屋に足を踏み入れた。
「…先輩」
「あぁ、Aちゃん」
しばらく沈黙が続いて、それを破ったのは先輩だった。
「そんな睨まんでもええやんか、ふふ」
「…何かおかしいことでも?」
「別に」
首を見るとやっぱり魔具は割られている。魔力を全開放したのだろう。でなければあんな強度がある「断絶」を張れない。
「せっかく作った花火の玉を「ガブ子」さんに乗っけて何をするつもりでしょうか」
「…バビルスを破壊する、この花火で」
花火の玉はバチバチと魔力を放ち、今にも爆発しそうな感じだ。ここに入れば…いや、学校のどこにいても大怪我は免れない。
「こんなの爆発させたところで私も先輩も」
「まだ僕は死ぬわけにはいかん、皆の絶望の表情を見るまでは」
「…「断絶」…!」
「そや、この部屋に張っておけば僕は無傷で済む」
私の目を見ながら先輩は答えた。
「Aちゃんには怪我してほしくないから部屋の中でバビルスの皆が絶望するところを一緒に見よう思てここに連れてきたんや」
「私がそれを見逃すとお思いで?」
「今1つ割ったって大した魔力は溜まってない。何をしても跳ね返されるだけ…無意味なんよ」
パキンと割れる音がした。
「私の家系能力は光を出すだけのもの、だけどある程度溜めれば攻撃はできるんです、たとえ跳ね返されたとしても私は諦めません」
弓矢を作り、先輩に矢を向ける。
「こんなことはしたくない…でも先輩がそれでも学校を壊すというのなら」
「私は先輩を全力で止めます!!」
狙いを定め、矢を放った。
330人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイリ - 続き楽しみにしてます! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - あ、ありがとうございます!面白かったです! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - アイリさん» コメありがとうございます!結婚式ですね!了解です! (2020年2月24日 20時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - 夏祭り面白かったです!リクエストよろしいでしょうか?結婚式よろしくお願いします!これからも頑張ってください! (2020年2月24日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - スイカバーガチ勢野坂さん» 遅れてしまい申し訳ありません!夏祭り了解しました!!コメありがとうございます! (2020年2月20日 21時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沫梨 | 作成日時:2020年1月5日 10時