魔具研究師団 ページ2
これは入学式からしばらく経った「ルーキーハント」の日。(飛ばしてしまいました)
「Aちゃ〜〜んっっっ!グッモーニン!」
「おはよう、おじいちゃん」
「はっ、良いねぇ、朝からおじいちゃんなんて…いい響きっ!」
目の前で喜んでるおじいちゃんをスルーして、食卓につく。隣には入間くんがいた。
「…あ、えっとおはよう」
「おはようございます」
どうしてこう他人行儀なのかというと、彼は人間、私は悪魔だからである。同じ人に引き取ってもらっているとはいえ、人間を引き取るだなんて犯罪だからだ。
少なめのご飯を食べ終えて学校へ向かう。
「A、さん!!」
呼び止められて振り向く。
「これからよろしくね」
「…えぇ」
扉を開いて外に出る。
家から「あれぇ!?Aちゃんは!!?送っていこうと思ったのに〜」なんて聞こえるが無視。
みんな羽を出して空を飛んでいるが、私は羽が生まれつき出なかった。周りからは変な奴だと言われていたのを思い出す。すると、向こうから歩いてくる人影が見えた。アスモデウスとクララだ。
「おはよう!Aち!」
「おはようございます、Aさん」
どうやら家に入間くんを迎えに行ってるらしい。
「入間くんならまだ家に居るよ。ご飯食べてたからもうそろそろ来る」
「そうですか、分かりました」
そう言って二人は私の隣を通り過ぎた。なんか寂しいのは何でだろう。痛む胸を押さえながら足を進めた。
____
休み時間に外から大きな声がした。今日はルーキーハントがあると先生が言っていた。1年塔の扉から様々な悪魔が入ってくる。
私はその波に飲まれ、全員通り過ぎた時には床に倒れてしまっていた。
「…うっ」
「大丈夫か?」
上から声を掛けてきたのはとてつもなく大きなリュックを持ち、眼鏡をかけた優しそうな人が立っていた。
「え、あ、大丈夫です。心配なさらず…」
「ちょっと待って」
すぐ帰ろうとしたとき、腕を掴まれた。
「少し擦りむいとるなぁ、痛いやろ?着いてきて」
腕を引かれ、連れてこられたのは「魔具研究師団」という所。
「僕ね、ここの団長なんよ。まぁ部員が僕だけやからそうなるのは確実なんやけど…」
ゴソゴソと漁っている団長さんは絆創膏を取り出して私の膝に貼ってくれた。
「ありがとうございました、えっと」
「あぁ、アミィキリヲって言うんや。よろしゅうな」
彼が爽やかに笑った時、何故か胸が高鳴った。
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アイリ - 続き楽しみにしてます! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - あ、ありがとうございます!面白かったです! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - アイリさん» コメありがとうございます!結婚式ですね!了解です! (2020年2月24日 20時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - 夏祭り面白かったです!リクエストよろしいでしょうか?結婚式よろしくお願いします!これからも頑張ってください! (2020年2月24日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - スイカバーガチ勢野坂さん» 遅れてしまい申し訳ありません!夏祭り了解しました!!コメありがとうございます! (2020年2月20日 21時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沫梨 | 作成日時:2020年1月5日 10時