写真家の想い人【第五人格】 (ページ8)

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第八話:執念深い誰かさんページ8

私は、こんなにも醜かった。

周りはきっとこの言葉に名前をつけるのならこう言うだろう。

"嫉妬"

何時も仲睦まじく、からかいあっている二人は、私にとって眩しく見える。

彼ではなく私を、そう思う感情が君と会う度益々増えていく。

それと同時に、彼に対しての苛立ちも募っていた。

嗚呼、誰か、私の心を理解してはくれないだろうか。

彼女の甘さに負け、見逃してしまう自分を。

例え、ハンターとサバイバーで恋愛感情が芽生えたとしても、それを諦めず、何時までも引きずる自分を。

こんな私は、やはり駄目なのだろうか。

痛い程締め付けられる心は、もう張り裂けるのではないか。…そう、思ってしまう。

ならば張り裂けたら一体どうなるのか。

狂った獣の様に、自我を失うのか。

張り裂けても尚、通常な心で居るのか。

今の私には分からない。

…そうだ。"彼女"なら。

私の想い人ならば。

Aは何か答を導き出してくれるはずだ。

心が張り裂けた後の私がどうなるのか、教えてくれるだろう。

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私は白さんと一緒にハンター館までの出口に向かって歩いていた。

｢…あ、そう言えば白さん。｣

｢なんだ｣

｢近々、空いている日ありません？偶にはお茶でも…と思いまして。美智子さんとリッパーさんとイドーラさんも誘おうと思うんですけど…｣

｢…成程。空いている日か………そうだな、二日後くらいだ、此方も作業が残っているから、少し先で申し訳ない。｣

｢いいえ！いやぁ、久しぶりに皆さんとお茶出来て嬉しいです！あと、他のサバイバーの人も来るので美智子さん達にお伝えいただけませんか？｣

｢了承した。いいだろう。｣

｢ほんとですか！？ありがとうございます～｣

サバイバーの人達はとりあえず皆誘おうと思っているけれど、都合が合わない人も居るだろうから、その場合女子が多くなるけどね。

そんな事を話している間に、出口に着いていた。

｢…ここからなら帰れると思うぞ。またな｣

｢はい！また二日後に……？｣

｢どうした、何かあったのか？｣

私が後ろを向いた瞬間、誰かさんの梟がこっちに来ているのが見えた。

｢おまっ…こんな所にいたのかよ！！待ちやがれ！！！！｣

｢執念深いよ、イライィィ！！｣

それを見た白さんは、二回目の溜息を漏らした。