第六話:騙し上手 ページ6
「…後は、君だけだよA」
「…これは、荘園に来て初の失踪or失敗パターンかな…ま、ジョゼフになら飛ばされてもいいけどね!!」
誇らしげに息を漏らすAは、少し震えていた。
何故。震えるのなら、逃げればいいのに。
「何で逃げないの、とか思ったでしょ?私も不思議ー!」
体は震えるけど、逃げたくない。
そう微笑んで私に手を伸ばす。
「私、何時かジョゼフと綺麗な所で踊りたいの。例えばここもそうだし、教会で歌を歌ってもいい。……ごめんね、私だけ話しちゃって。
イライに続き、ウィラも飛んでいった。
皆には悪いけど、投降、する」
投降ボタンを押そうとするAの手は変わらず震えていた。
「…それじゃあ、また明日」
Aは後ろを向いて、ボタンを押そうとした。
「…ふふ、ふふふ」
「…何を笑っているんだい?」
少し此方を振り向いて、ニヤリと笑った。
「…私がこのまま諦めると思う?」
「…っまさか!!」
目の前にいたAは、次第に崩れ落ちていった。
「…絵の具で代わりを作ったのか…」
ここまでの話は単なる時間稼ぎ。本物のAが解読する時間だったという訳だ。
「君は何時も、私を動揺させるね。A」
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「…反応が消えた。上手く騙されてくれたんだ…っよし!」
片手でガッツポーズをして解読を進める。
実を言うとね、エマと解読してた時から術使ってたんだ。
例えるなら、トレイシーのロボットみたいに解読は出来るし、救助も出来る。
ちょっと違うのは会話が出来るの。
いやぁ、私の術は優秀だねぇ〜!
あ、優秀なのは私か。あはは←
「…あともうちょい……………っ出来た!!」
幸いだったのは暗号機がゲートの近くだったこと。
一直線にゲートまで走り、暗号を入力する。
「…イライ、飛ばされて可哀想に」←
ウィラ、エマもごめん。後でちゃんと謝るから!!
ガコンとゲートが開き、サバイバー館までダッシュ。
ψ(`∇´)ψフハハ!!、ジョゼフから逃げ切るの二回目やぁ!!嬉しー!
そう言って笑った私にこれから最悪の展開が待ち受けていることなんて、知る由もなかった。
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順位がつきました!!めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます!
これからも更新頑張ります〜( 'ω' و(و
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凜ネコみゃあお??ω??本垢(プロフ) - 忙しそうっての分かってるから謝んなくても大丈夫ですよ!(´;ω;`) (2019年7月4日 8時) (レス) id: 06eba412d1 (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - 凜ネコみゃあお??ω??本垢さん» コメントありがとうございます!前のコメントにお返しすることが出来なくてすみません… (2019年7月4日 5時) (レス) id: 2f8e2ebefd (このIDを非表示/違反報告)
凜ネコみゃあお??ω??本垢(プロフ) - イライもつくって!(`・ω・´)みたい! (2019年7月4日 0時) (レス) id: 06eba412d1 (このIDを非表示/違反報告)
凜ネコみゃあお??ω??本垢(プロフ) - 頑張ってください楽しみにしてます (2019年4月4日 7時) (レス) id: d2c743d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沫梨 | 作成日時:2019年3月29日 8時