喧嘩 ページ12
｢…｣
｢えっとー…Aちゃん？｣
｢…｣
話は一時間前に遡る。
私と先輩は友達の結婚式のための服を買いに来ているんだけど、私がどう？って聞いても頷くだけで自分の服ばかり見ていて。
それにイラッときたから、私も無視してやろうと思い、自分の服に気を取られている隙に服を買って一人で家に帰ってきてやった。
家に帰ってきてソファーに座り、一息つく。
｢…もう知らない、謝ってきたって許さないんだから｣
ス魔ホの画面を見れば、鬼のように｢どこ？｣だとか｢僕…なんかした？｣とかメールが来ていて未読無視をし、鞄を持って寝室へ行き、鍵を閉めて閉じこもった。
数分後、玄関のドアが開く音と共に慌ただしい足音も聞こえた。
｢Aちゃんっ！？どこにおる！？｣
私はというと、ドアを背にして蹲っている。
いつもの大人しい感じとは違い、ドタバタと家中を駆け回っていた。
階段を上り、周りの部屋の扉を開けて寝室の前に来たと思った時、ドアが揺れた。
そして冒頭に戻る。
｢…鍵開けて欲しいんやけど…｣
｢…嫌です｣
｢なんで勝手に帰るん？僕心配したんやで！？｣
｢…人がどうか聞いているのに、何も聞かずに自分のだけ見ていたのはどこの誰ですか｣
｢そ、それは…っ｣
｢先輩はしっかり反省するまでこの部屋から出ませんし、口も聞きません、お風呂も一緒に入らない、ご飯も食べない｣
｢反省しとるよ！謝るからっ｣
｢最低でも3日、我慢しなさい、そんな簡単に許すと思わないで｣
｢…う、…はい…｣
それから二日半経ち、私はパンを買ってきて、それを食べるだけ。食欲もあまりなくて少し窶れてしまったかもしれないと思う。
毎日先輩は私の様子を確認してくるようで、部屋の前でしばらく立ち尽くし、また1階に戻る。
ずっと寝室にいるのも苦しくて部屋を出た。
そしたら1階に行ったかと思った先輩が私の腕を引き、壁に押し付けた。
｢…なっ、んで…！｣
｢……僕が素直に約束を守ると思う？｣
｢…思いませんね｣
常に悪周期の先輩には通用しなかったか、と後悔した。
｢でも2日半待ったんやから、僕の言う通りにしてくれるよなぁ？｣
｢…はい｣
結局形勢逆転をされてしまった。
先輩にはこれからも適わないんだろうなと噛み付くようなキスを受け入れた。
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ライ - 好きー♡ (4月19日 22時) (
レス) id: 3472106834 (このIDを非表示/違反報告)
おふ - 叫びまくりました！！ありがとうございました！！ (2022年5月29日 16時) (レス) @page13 id: b7e02255d2 (このIDを非表示/違反報告)
あお - よし、、、、、、好きだ♡ (2022年4月7日 13時) (レス) @page13 id: eddd57a166 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - うん…好きです。結婚してください（おい何言ってやがる） 申し訳ございません。許してください(土下座) とっても素敵な作品でした！ (2020年11月6日 17時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - なんて!!!素敵な作品なんですかぁぁぁぁ。好き!好きです!!これからも頑張ってください!!! (2020年10月7日 7時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沫梨 | 作成日時：2020年3月4日 10時
