小さくなりました 2 ページ11
あまり先輩を甘やかさないようにしようと決めた日の次の日。体に異常はなく、普通に起きることが出来た。
｢…ご飯作らないと｣
ベットに蹲っている先輩を横目に寝室を出た。
＿＿
今の時刻は5時。あと一時間ほどで出勤しなければいけないというのに、肝心な旦那は起きてこなかった。
｢…全く、世話のかかる…｣
寝室のカーテンを開け、シーツを引っ張る。
｢…こ、ども？｣
これはまさか、昨日の…
｢逆バージョンでは…？｣
髪がボブになっており、すやすやと眠っている可愛い男の子。
｢…先輩起きてください｣
｢…っ、…お姉さん、誰や？…ここは…｣
記憶がないようで、当たりをキョロキョロと見渡している。
｢私はA、あなたの妻です｣
｢え、……Aちゃん…？｣
どうやら記憶は悪童の園にいた時までしかないらしく、目に涙を貯めていた。
｢…今度は夫が小さくなりまして、昨日のように記憶があるわけじゃないんです｣
｢ほんと、すみません…｣
カルエゴ先生に仕事を休む連絡をして、彼に向き直った。
｢そんなにくっつかなくても大丈夫ですって｣
｢…目、目は痛くないん？｣
｢…目…あぁ｣
悪童の園にいた時、いじめっ子に目を刺されたんだっけ。(前作参照)
｢とっくの昔に治ってます、そんな深くなかったですし｣
｢…よかったぁ…｣
先輩は安心したようでリビングの椅子に座った。
朝ごはんを食べ終えて、何をするかと考える。
洗い物は終わった、洗濯も外に出した。
…明日教室で生徒に色々質問攻めされる未来が思い浮かぶ。
｢…先輩は、あの時どうして私に話しかけたんです？｣
｢……可愛かったから｣
私の膝の上で足を揺らし俯く。
｢それに僕と似てた、というか、同じ感じがして｣
泣きそうな先輩を優しく抱きしめる。
｢Aちゃんっ、やめっ｣
｢いつものあなたに私は色々なことをされてばかりなんです、だから…｣
少しくらい、こうしても、と言おうとした時、
｢…っ…！？｣
｢…騙された？｣
急に後ろを振り向いて、私の頬にキスをした。
｢元から記憶はなくなってない、昨日のAちゃんと同じやで｣
子供だけど狂気じみた笑みを浮かべて抱きつく。
｢…でも、ちょっと甘えるのも、ええかもしれんな｣
頭を押し付けながら鼻をすする音が聞こえた。
｢…ふふ｣
もっとそう言ってくれれば、いつでも甘えさせてあげますよ。
＿＿
朝起きたら小さい先輩を抱きしめているはずが元に戻っている先輩が逆に私を覆っていました。
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ライ - 好きー♡ (4月19日 22時) (
レス) id: 3472106834 (このIDを非表示/違反報告)
おふ - 叫びまくりました！！ありがとうございました！！ (2022年5月29日 16時) (レス) @page13 id: b7e02255d2 (このIDを非表示/違反報告)
あお - よし、、、、、、好きだ♡ (2022年4月7日 13時) (レス) @page13 id: eddd57a166 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - うん…好きです。結婚してください（おい何言ってやがる） 申し訳ございません。許してください(土下座) とっても素敵な作品でした！ (2020年11月6日 17時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - なんて!!!素敵な作品なんですかぁぁぁぁ。好き!好きです!!これからも頑張ってください!!! (2020年10月7日 7時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沫梨 | 作成日時：2020年3月4日 10時
