鬼狩り23 ページ23
〜貴方サイド〜
ん………?
ていうか………いたじゃん!! 普通にまだこの町にいたじゃん!!
誰よどうせもう町にはいないとか言ったの! ____私だ!
という一人ツッコミを内心で繰り広げつつ、私は隊服の男をジッと見つめた。
多分先輩にあたる人だろうけど……どうしよう? 呼び止めて、事情を説明した方がいいだろうか?
女将「あんな顔で食べてもらえると、作るこっちも嬉しくなるわよ」
貴方「そうですね……美味しいという気持ちが表情から溢れ出ているというか。
あ、私も鮭大根で!」
私がそう注文すると、その隊士は入れ替わるように食べ終えたようだった。
空になった皿の前で律儀に両手を合わせ、席を立つ。
そうして立ち上がった時には無表情となっており、さっき話を聞いた女性が言っていた通りの寡黙そうな印象を受けた。
どう話しかけようか迷っていると、向こうの方から私に気づいたようだ。
迷いなしの動作でゆっくりと近づいてくる。
??「鬼殺隊士か」
そう問われたので、私は慌てて立ち上がる。
貴方「はっはい! 階級『癸』、神室Aです!」
??「『癸』……」
あ、もしかして「階級低いな」って思われた……?
そりゃあね!? 新入りで初任務だもの!
貴方「鬼を討つよう命じられて、この町に来ました。
その、あなたは……?」
??「冨岡義勇という」
隊士……冨岡さんはそう答えたものの、階級までは言わなかった。
まあ階級が何であれ、新入りの私にとっては先輩に変わりないだろう。
貴方「冨岡さんも、任務でこの町に?」
冨岡「俺は他の任務の帰りに、偶然立ち寄った。
だが、そうか……鬼が出るのか……」
冨岡さんは少し考え込んだ後、私に言った。
冨岡「(一人で鬼を探して討つのは大変だろうから)俺も協力しよう」
貴方「いいんですか!?」
初任務にして頼もしい味方が! やったね!
しかし先輩の手前「やったー!」なんて叫ぼうものなら無礼に他ならないので、あくまでも後輩として……
貴方「ありがとうございます!」
私はそう言って、冨岡さんに頭を下げた。
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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時