鬼狩り21 ページ21
〜貴方サイド〜
私以外に鬼殺隊士がいるなんて話は聞いてなくて、てっきり一人で任務を行うものかと思っていた。
人手は多いに越したことはないし、もし先輩なら任務についていろいろと教えてもらえるかもしれない。
まずはその詰襟を着た男を探そうと、町中を探し回った。
けれど……。
貴方「半々羽織に詰襟の、美青年……」
すぐ見つかると思ったら、意外とそうでもない。
その人は任務とかじゃなくてたまたま通りかかっただけで、もう町を出てしまった可能性もある。
だとしたら、町を探すだけ無駄だろう。
貴方「……まあ、いいか」
もともと私一人でやる予定だったわけだし。気にするのはやめよう。
そう思い直して、鬼の調査を再開しようとした矢先のことだった。
??「人探しをしているのかしら? 旅の方」
そう背後から声をかけられた。
振り向くと、初老の女性がニコニコと微笑みながら立っていた。
貴方「ッ!!」
一瞬____私は、彼女から鬼の気配を感じ取った。
だが改めて確認すると……どこからどう見ても人間の女性だ。私の勘違いだったのだろうか?
貴方「あなたは?」
??「ああ、急に話しかけてごめんなさい。
私は西岡千寿子っていいます。そこで小さい宿を営んでいるの」
西岡……あ! さっき聞いた人だ!
行方不明になった旅人が、その直前泊まったっていう宿の……!
偶然とはいえ会えたのは運が良い。ちょうど話を聞きたかったところだ。
貴方「神室Aっていいます。よろしくお願いします。
あの、西岡さん。急で申し訳ないのですが、少しお伺いしてもよろしいですか?」
そう訊ねると、西岡さんは笑顔を崩さぬまま答えた。
西岡「ええ、こんなばあさんにでも答えられる質問ならなんでもお答えしますよ」
貴方「ありがとうございます。
実は、今朝から行方不明になっている旅人が、昨晩あなたの宿に泊まったという話を聞いたのですが……」
西岡「! そうね、確かに男性の旅の方がお泊まりになったわ。
そのことなんだけど……」
西岡さんは困ったように頬に手を当てた。
西岡「行方については、私もわからないのよ。
その旅の方は江永さんっていってね。御夕飯を出した時には部屋にいたわ。
けど、その後お布団を敷きにもう一度部屋へ行った時には……
荷物ごといなくなっていたの……」
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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時