鬼狩り20 ページ20
〜貴方サイド〜
行方不明になった人数は、その場で聞いただけでも10人を超えていた。
性別、年齢、職業みなバラバラで、それらに共通点らしきものは見当たらない。
共通しているのは____全員この町に住む人間ではなく、何らかの用事があって、あるいは偶然、この町に来た者であること。
そして、次の日以降になると忽然と消えてしまい、町の中でも外でも目撃情報が途絶えてしまっていること。
彼らが“消える”境目、それは……夜。
全員、夕方までは誰かしら見かけている人がいる。
しかし夜になって……次の日の朝になると、いなくなってしまっているらしい。
貴方「彼らはその日の晩、どこかに泊まっていたんですか?」
女1「そうね、この町で一晩過ごして翌日出る予定だって言う人が多かったわ。
けど……どこに泊まるって言ってたかしら?」
女2「さあ? みんなそれ知らないよね……あ!」
三人のうちの一人が、思い出したようにパチンと手を叩く。
女2「昨日来てた旅人さんがね、『今日は親切な宿の方にお世話になる』って言ってたの!」
貴方「親切な……宿?」
女1「ああ、西岡さん家ね。昔から夫婦で旅館を営んでるのよ。先日旦那さんが亡くなってからも、奥さん一人で切り盛りしてるの」
女3「じゃあ西岡さんが旅人さんに何かしたってこと?」
女1「それはないわよ! あそこの奥さんは昔からすっごく優しい方なんだから!」
貴方「………」
どうやら昨日行方不明になった旅人は、西岡という人の営む宿に泊まったらしい。
となれば、次の調査対象はその人だろう。
旅人が消えてしまう直前までどこにいたのか……知っているかもしれない。
女3「……まあ、とにかく。この町は今おかしいから、長居はおすすめしないわ」
三人はこんな少女一人で事態を解決するなど無理だと言わんばかりに、心配そうな顔をした。
私こう見えて、千年以上生きてますがね!
女3「連れの人にも言っておいて。町を出た方がいいって」
……え? 連れ?
貴方「私、一人で来たんですけど……」
女3「あら、そうなの?
あなたと同じ詰襟の服を着た男の人がいたから、てっきり一緒に来た人かと思ったわ」
女1「若くて、寡黙そうな美青年だったわね。珍しい柄の半々羽織を着てて……」
んん? ていうことは……
この町に、私以外に鬼殺隊士がいるってこと!?
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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時