疑い ページ13
〜浜野side〜
こちらへ歩いてくる狩屋の様子は、明らかにおかしかった。
にっこりと笑っているが、滲み出る殺意までは隠せない。そしてその殺意は、明確に剣城へと向けられている。
狩屋「おかしな魔力を追ってきたら……
一体全体、これはどういうことなんですかね？」
先輩方、と尋ねられ、俺は何と答えればいいのかわからなかった。
途中参戦だったし、剣城のことも……俺の見ないところで何が起こってこうなったのか。
全部、神童からまだ説明してもらってない。
浜野「どういうことって言われても……俺たちは百雷神社で“ウワサ”を調査してて……」
そう口籠っていると、狩屋は笑みを崩さぬまま槍を構えた。
狩屋「ま、いいです！ 説明は後でじっくり聞きますから！
＿＿＿＿とりあえず、その魔人を始末しないと」
神童「！！」
剣城は目を覚さない。未だ眠っている。
神童が慌てて止めた。
神童「よせ狩屋！ よく見ろ、剣城は人間だ」
狩屋「………」
狩屋は剣城を睨みつけたまま、視線を逸らさない。いつ攻撃してきてもすぐ反応できるように臨戦態勢だ。
その狩屋を、神童が宥め続ける。
神童「正直俺も混乱している。いろいろなことがありすぎて……
だが剣城を信じてやってくれ。こいつは魔人じゃない。俺たちの仲間だ」
狩屋「……確かに、さっきまでの禍々しい魔力とは違うみたいですけど。
それなら、あれは一体……」
浜野「………」
それは俺も疑問だった。
さっきまでの剣城は……何だったんだろうと。
俺はあいつを見て、剣城だと気づかず＿＿＿＿魔人だと、そう思ったんだ。
狩屋「神童先輩。あなたは剣城くんが魔人ではないと、証明できますか？」
神童「剣城は魔法少年として、今まで魔人と戦ってきただろ！
それは、チームを組んでいたお前が一番よくわかっているはずだ！」
狩屋「そうです。剣城くんは魔法少年として戦ってきた。俺と天馬くんとね。
……けれど、今は？
“魔人になってしまった”としたら……？」
浜野「え？」
狩屋は何を言っているんだ？
魔法少年が魔人になるなんて……そんなの、見たことも聞いたことも……。
ダメだ、何が何やらさっぱりだ。
ここは落ち着いて、話を順から追わないと。
浜野「とにかくさ、2人とも落ち着けよ。
俺も聞きたいことが山ほどあるし……説明してくれるよな？ 神童」
俺がそう言うと、神童は静かに頷いた。
神童「……わかった」
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サリア(プロフ) - ありがとうございます(*ﾟ▽ﾟ*) 頑張ります！ (2020年2月15日 0時) (
レス) id: 24cae498c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 続編おめでとうございます！頑張ってください (2020年2月14日 23時) (レス) id: 6f84bfc0dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリア | 作成日時：2020年2月14日 16時
