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その日、武装探偵社は騒然としていた。
その昔、社長・福沢諭吉と江戸川乱歩が解決した事件の逃走犯が、逆恨み諸々で事務員の一人を人質にとり、立て籠もった。
全員、廊下や階段に避難、経過を見ているが……。
「やはり強行突破でしょうか……」
「駄目だよ国木田、怪我人が出ちまう」
「嬉しそうな顔しないでよ与謝野さん。社長、どうする?」
「…………」
社員の一大事ともなれば、何をどうしても救わなければならない。
いや、救う。
「ぼ、ボクの異能で、幻影を……」
「入社したばかりの新人は黙りな、谷崎。入社試験もあんなだッたンだから」
福沢が重い瞳を開け、組んでいた手を解きかけた、その時。
『ぐわあぁ!』
中から、男の声が響いた。
恐らく、犯人のモノ。
探偵社皆、耳を疑った。
「中には犯人と事務員しか……?」
「ど、どうしますか社長」
「開けろ!」
谷崎が直ぐ様扉を開ける。
中には。
座り込む人質だった事務員と、
犯人の男の関節を捻り取り押さえている、
知らない帽子の少女がいた。
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neko - 江戸川乱歩様、貴方には異能力が全く御座いません。サッパリです。 (2020年10月1日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - マカロニさん» マカロニ様、ご指摘ありがとうございます。早速プロローグにさせて頂きました。この様に切ない技量ですが、更新頑張りますので宜しくお願い致します! (2019年12月30日 11時) (レス) id: 51ec71086f (このIDを非表示/違反報告)
マカロニ(プロフ) - コメント失礼します。第一話のエピローグはプロローグの間違いではないでしょうか?(エピローグは終わりの時なので……)初コメントがこのような形ですみません。更新頑張って下さい。 (2019年12月30日 8時) (レス) id: 30ec427a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午 | 作成日時:2019年12月22日 22時