ジョン・S 白玉団子 ページ39
「甘い小麦粉を丸めてボイル……日本は本当に不思議な文化を持っているなあ。どんな味か、全く想像出来ないよ」
綺麗なお月様が見えたから、
今宵はお団子を作りましょう。
「白玉粉ね。すっごく簡単だし、量も一杯出来るから、ジョン君も覚えて帰ったらいいよ」
「へぇ。妹達も喜ぶかな」
「モチモチが大好きなのは万国共通の筈だから、きっと嬉しい!」
家族みんなで、美味しく楽しく作れます。
「キネやウスは使わないの?」
「あぁ、それ知ってるんだ……使うのはお正月の時位かな。まあ、此方も美味しいから」
ボウルに水をいれ、白玉粉を投入。水ではなく、牛乳やカルピス、豆腐でも、様々に美味しくなります。
「どれ位の柔らかさにすればいいんだい?」
その蒼い目を瞬かせながら生地を纏めて、
「耳朶より、少し固いくらい」
確りと全体に水分を行き渡らせ、調整をしていきます。
同時に、茹でる為のお湯を準備しましょう。
「んー、最初は黄粉とか善哉で頂いて、一晩果物液に沈めるのも有り……ココナッツミルク白玉も……」
丸くて平たいモチモチの一粒。
その、茹でる前の柔らかさは。
「A、耳貸して」
「ん?」
ジョンは片手で丸めた生地を、
片手でAの耳を包み込んで。
「此れ位?ん、もう少し柔らかい?」
「……ひゃっ、っい」
ゆったりと這う大きな指。
くすぐったい、
を通り越して。
「あれ……固くなってきた」
「あ、い、いた、痛い!何で此方の耳なの!?自分のでして!」
「え?」
キョトン顔。
そして、ああそうか、と納得するも、そのまま此方の顔を覗きこんだ。
「どうしたのA。顔、赤いよ?」
「そんなに、触るから……」
「此処、弱いんだね――可愛い」
耳元にかかる息。
真っ赤な耳から、
白玉の様に柔らかな頬、
そして薄桃に濡れた――唇へ。
「っ……ジョン君」
「何だい?」
湯は沸騰したが、
団子は未だ出来ていない。
僕が作り方を覚えるのは勿論だけど。
「……君が僕の家にくれば、みんな大喜びで、万事解決だよ――宜しく」
あちらでも、
同じ月を見よう。
Aの上目遣いに、心臓を高鳴らせて。
「もう暫く、掛かりそうだね」
頬をほんのり紅く染めて、彼は優しく微笑み、
「さあ……頑張ろうか」
鍋の火を、消した。
ジョン・S アップルパイ【もな様Req.】→←さんこいち 汁無し担々麺
78人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
午(プロフ) - 美紅さん» 美紅様、リクエストありがとうございました。ごめんなさい、リクエストは現在受け付けておりません。ショートケーキは苺たっぷりの物が好きですね。いつもありがとうございます。また宜しくお願いします! (2021年10月28日 20時) (レス) id: 4dcd31a7db (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - リクはショートケーキの好物をお願いします (2021年10月26日 18時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
もな - ごめんなさい!!!私の不注意で…!いや私アイス大好きなんですよ〜!関係ないんですけど() (2021年6月19日 0時) (レス) id: 2d978a239f (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - もなさん» もな様、先日のリクのご感想ありがとうございました!そして新たなリクエストをありがとうございます。申し訳ありませんが、現在リクは受け付けておりません、ご了承ください。この時期はずっとアイス食べたいですね!またのご来場をお待ちしております! (2021年6月12日 20時) (レス) id: 4dcd31a7db (このIDを非表示/違反報告)
もな - ありがとうございました…!!とっても良かったです………!!!!!出来ればリクエストでマーク・Tさんでアイスでお願いしたいです……!出来ればお願いします!! (2021年6月12日 14時) (レス) id: 2d978a239f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:午 | 作成日時:2020年1月1日 23時