04 本 ページ4
という未来がみえた。
「マスター、奥の方に」
考えるよりも。
そうして織田がすかさずAを抱き上げ、床を蹴り、店の奥へ着地すると。
丁度五秒後。
世界が揺れた。
店内へ突っ込んできた一台の車。壁を粉砕し、漸く止まる。
運転手は緩衝蓑に包まれて、
マスターは呆然と立ち尽くしていた。
店の入口は硝子の破片や瓦礫だらけだが、被害はそれだけだった。
「………………ね」
そんな大事とは無縁な様に、
「ね、むーい」
腕の中の彼女は柔らかく、
微笑んだ。
本の頁は相変わらず進んでおらず、
夢の中で幸せそうに。
その真っ白な表紙を、
僅かな照明に反射させていた。
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午(プロフ) - 怜さん» 怜様、ご感想ありがとうございます!お優しいお言葉で、泣きそうでございます。これからも頑張ります! (2022年1月31日 20時) (レス) @page45 id: 05323f7eaa (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 場面を想像させる様な綺麗で幻想的な文に、しっかり作りこまれた物語。今まで読んだ織田作の夢小説の中で1番好きです。これからも頑張って下さい。 (2022年1月31日 1時) (レス) @page45 id: 64384c94d7 (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - 柊 琥珀さん» 柊 琥珀様、ご感想ありがとうございます.......! 嬉しい.......! (2022年1月9日 0時) (レス) @page42 id: 4dcd31a7db (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 書き方が好みだ……。 (2022年1月8日 17時) (レス) id: 17f9b038b0 (このIDを非表示/違反報告)
午(プロフ) - Asukaさん» Asuka様、ありがとうございます!めっちゃ頑張って書きます! (2021年8月24日 20時) (レス) id: 4dcd31a7db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午 | 作成日時:2021年6月27日 0時