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Ryoga side .









今日の放課後も、駅の近くのカフェで時間を潰していた。









もう、湯気も出なくなったココアと、勝手に出てくる溜息も一緒に飲み込んだ。









それを目の前で見ていた海が笑った。









海『会いたいなら、仲直りすれば?』









仲直りが簡単なことなのか、ごめん、で済まされてた子どもの頃とは少し違う。









Aがほかの男に抱きしめられてるところを見て、傷付いて、避けてしまった。









俺の心がまだ醜いから。









今も昔も変わらず、臆病者なのかもしれない。









また、一時の込み上げてきた感情で大切な人を手放してしまうんじゃないかって。









怖くなった。









Aの話も聞かず、一方的に責めてしまいそうで。









あの時みたいに。









だから、電車の時間をずらしたり、帰りもAのバイトが終わる時間まで会わないように、どこかに寄り道するしかなかった。









海『Aちゃんの事だから、毎日泣いて、話聞いてもらえないことに酷く傷ついてると思う。』









分かってる。







分かってることなのに、どうしていいか分からないんだ。









海『もし、Aちゃんのことを好きな第三者がそばに居たら、チャンスになるんじゃない?女の子は優しさに弱いから。』









前に文化祭で会った拓弥って子。









普段、俺や海以外の男と話してるところを見たことがなかったから。









だから、余計に不安になって、あの日、何も言わず後をつけた。








自分の余裕の無さに泣けてくる。









『俺だって早く会いてぇよ......』









この小さなプライドのせいで、Aを傷付けてる。









喧嘩してる間、どれだけ考えてもAを好きな気持ちに変わりはなくて。









今日も悩むだけ辛くなるから、カフェを出て帰ることにした。









海『深く考えすぎんなよ。』







『おう...』









Aの笑った顔が見たい...

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作者名:ガリガリヤンキー | 作成日時:2019年4月13日 0時

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