【コラボ】傷を癒すために【歌い手】

おまけ〜女主ver〜 ページ14

綺麗に晴れた卒業式

いつかの、2年程前のあの日と同じ

『…変わらないなぁ』

先輩達にいじられる空君
その少し離れたところで姫歌と飲み物を飲む

「行かなくていいの？」
『いいのいいの…後でたーっぷり話聞いてもらうから』

私がそう笑えば姫歌が苦笑いをする

姫歌とは親友と呼べるまで仲良くなった
最初の頃が笑えるほど

『――あ、そろそろ時間』
「うっそ！？早く行かないと！！」
『だね！





――――――…というわけで、空君借りて行きます』

「え、」
「空逝ってらっしゃい」
「そらるん字ｗｗｗ」
「柚子ちゃんの笑顔がそらるそっくりすぎるｗ」
「空…ｗ」

空君の腕を掴みグイグイ引いていく
もちろん姫歌も一緒に

「どこ行くの？」
『カフェだよ』
「この時間人少ないんだよねー」

そう人が少ないからこのタイミングを逃したくない
それに、

『こんにちわー…あ、マスター！』
「こんにちわ柚子ちゃん。ゆっくりしてってねー」
『はい』

ここのマスターと仲がいいのだ

「へー…なかなかオシャレだね」
「でしょ？」

なぜ姫歌が偉そうにしているのかナゾだ

とりあえず飲み物を注文する
ここのキャラメルラテはとても人気で、私のお気に入りでもある



「ねーねー空聞いてよ！」
「なにー…」

よく話す姫歌に若干疲れ気味の空君
姫歌も久しぶりに会えて嬉しいんだと思う

「柚子ってば生徒会長やってたんだよ！！」
「ﾌﾞｯ…ｺﾞﾎｯ…え、マジ？」
『え…そんなに驚く？』
「そりゃあ……」
『なに？』
「い、いや」

わかるよ！
その反応でわかるよ！
まぁ正直自分でもビックリだったし

ていうか私そんなに怖い笑顔してるのかな…？

『そらるさんに似るって…はぁ』

どこで道を間違えたんだか…
と、

prrrrr

携帯が鳴る

『わっ、私か…』

確認するとメールのようだ―――そらるさんから

「だれだれー？」
『ん、そらるさん…[あまり遅くならないようにね]だそうです』
「それじゃ…」

『空君、全部…聞いてね…？』

私が微笑むと、空君は顔をひきつらせて

「わ、わか、った…」

なんとも歯切れの悪い返事をした



言いたいことは沢山ある

あの日思ったことから今日まで溜まりに溜まった全てを受け取ってもらう






―――――さぁ、なにから話そうか…？

終わり ログインすれば
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