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「A」
『ゃ…やっ…』
「一緒に逃げようよ」と目で必死に訴える。
「前だけ見て帰るんだ、行け!」
背中を彼の両手で無理やり押され、それに従って私も方向転換する。
いつになく力強い声で言われて、私も言う通りに走り続けた。
その瞬間、後ろから「バゴッ」「ドゴッ」と嫌な音がして「…まさか」と思い少しだけ顔を振り返る。
『ぅそ…』
三ツ谷くんが、人を殴ってる…。
あまりにも衝撃的すぎて思わず走っていた足を止めてしまった。
『み、つや…くん』
「…だから帰れって言ったのに」
『だって、すごく、大きな音が…』
「…こいつが、Aのとこ行こうとしたから」
『あっ…』
三ツ谷くんは、そう言いながら地面に伸びている男の顔を足でこちらに向かせる。
その人は、ずっと私を狙っていた男の人。
「驚いたよな、ごめんな」
そう言って離れた眉毛を少しだけ下げて笑う三ツ谷くん。
『ぁ…』
怖かった。
確かに、ピアスもつけてて一見怖そうだけど、三ツ谷くんは人なんて殴る感じの人じゃなくて、家族思いで、面倒見が良くて、優しくて…。
そう、優しいから…。
『…ありがとう、守ってくれて』
「!」
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水原カノ(プロフ) - 釉夢さん» えー!ありがとうございます!(*^^*)がんばりますっ! (2021年9月18日 15時) (レス) id: e0da8650d9 (このIDを非表示/違反報告)
釉夢(プロフ) - じゅ じゅつの作品から飛んできました! 夢主ちゃん天然でかわいいですね!投稿頑張ってください! (2021年9月16日 22時) (レス) id: 04e2962a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水原カノ | 作成日時:2021年9月16日 21時