15.信じて ページ15
・
俺に言われてやっとメッセに気付いてくれたAさんが
ふふっと笑いながら俺が送ったメッセに返事をくれる。
画面を見つめながらぽつんぽつんと返事をくれるAさんの
真正面に座り直してじっとAさんを見つめる。
くっきり二重に綺麗にくるんと上がったまつ毛がたまにふわんと揺れて
頬のキツすぎない柔らかいチークがふわっと上がる。
あぁAさん、俺と居て楽しいって思ってくれてるかな…
このままずっとずっとAさんの事眺めてたいな。
そう思ってたのに微かに揺れたまつ毛とさっきより明らかに下がったチークに
急にドキンと心が音を鳴らす。
ねぇ、なんで返事くんないの？
俺の気持ちちゃんと伝わった？
俺、Aさんの事すげぇ好きなんだけど…俯いてないでなんとか言ってよ。
またコツンと足をぶつけてみたけどそれでも何も言ってくんないAさん。
それどころかパタンとスマホを置いたかと思ったら
『歳上をからかって遊ぶんじゃないの！』
少しだけ拗ねたような顔をしてそう言った。
はぁ？なんだよそれ！
山田「からかってなんかない。
俺、本気なんだけど。」
そう言ってもAさんはちっとも本気にしてなさそうに
A「もー、酔ってんの？山田くんお酒弱いんだね？」
そんな事を言いながらクスクスっと笑う。
なんだよ、なんで本気にしてくんないんだよ。
山田「あのさ、俺酔ってないし。どうやったら信じてくれんの？」
A「…どうやったらって…だって冗談でしょう？」
山田「だからさっきから本気だって言ってんじゃん。信じてよ。」
それでもAさんは困ったような顔をして
A「…信じられるワケ、ないよね。」
ぽつんとそう言って俯いた。
山田「どうして？」
A「どうしてって…。だいたい、どうして私なの？」
山田「それ、必要？」
A「え？」
ぱっと顔を上げたAさんはやっぱり困ったような顔をしてるけど
俺、Aさんを困らせたいワケじゃないんだよ。
俺の側で少しでもリラックスして笑ってくれたらいいなってそう思うんだ。
だから。
そっと立ち上がってAさんの隣に座り直し
山田「ただ好きなだけじゃ、ダメ？」
そう言ってAさんを覗き込むようにしてさらりとその前髪をかきあげた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えこる(プロフ) - ななそんさん» ななそんさん♪別グループって・・・もしかして嵐でもJUMPでもないってことですか・・・？それなのに私のお話を見つけて読んで下さって、ほんとにありがとうございます。ちょとずつですがパスも解除しますのでこれからもどうぞよろしくお願いします。 (2018年7月8日 21時) (
レス) id: e6799d20af (このIDを非表示/違反報告)
ななそん(プロフ) - 別グループのファンでえこるさんの書かれるお話が好きで読んでいたのですが、こちらのグループのお話も一気に読んでしまうぐらいドキドキキュンキュンしてしまいました♪続きはまだ公開されていないんですね(T_T)気長に待ってます♪ (2018年7月7日 11時) (レス) id: 121aa162df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えこる
作成日時：2017年1月12日 11時
