十二話 ページ12
A side
あれから、1週間後。
フィガロ「…うん。綺麗に体の傷も治ったね。もう大丈夫そうだな」
A「そうみたいです…」
晶「よかった…」
フィガロさまや賢者さま(晶さまと言うらしい)の献身的な介抱のおかげで、体の傷や打撲も綺麗に治り、白い肌を取り戻した。
もう歩いても走っても痛みはない。すっかり元通りだ。
晶さまもフィガロさまも、安心したように私を見ていた。
フィガロ「さて、すっかり元気になったわけだけど…
Aちゃん、よかったら僕の弟子になってみない?」
晶「えっ」
A「で、し……?」
驚く賢者様を横目に、私はこてんと首を傾げた。
A「でし、とはなんですか…?」
フィガロ「え、弟子の意味を知らないの?」
驚くフィガロさまに向けてこくこくと頷けば、「これは困ったな」とつぶやいて苦笑する。
フィガロ「うーん、そうだなぁ…強いて言うなら、魔法の先生だよ。魔法が上手に使えるように訓練するのを手伝うんだ」
A「…」
晶「フィガロ、Aちゃん戸惑ってますよ…」
フィガロ「うーん…」
おじいちゃんがやってくれてたことを、フィガロさまがやってくれるってことかな…。
A「私は……」
その時、コンコンと扉がノックされる。
フィガロ「おっと、お客さんかな?入ってきていいよー」
「失礼します」
「邪魔するぜー」
入ってきたのは、白い髪の男の人と、赤い髪を束ねた男の人。
フィガロ「おや、アーサーとカインじゃないか。どうしたんだい?っとと」
とっさにフィガロさまの背中に隠れる。少し恥ずかしいからだ。
晶「あ、そっか。Aちゃんは会うの初めてでしたよね。
この二人はアーサーとカインって言って、つばさちゃんと同じ魔法使いなんですよ」
賢者さまがそういって二人を紹介すると、カインさまとアーサーさまはにこりと笑った。
アーサー「はじめまして。僕はアーサー。
…君の名前は?」
A「…A…」
カイン「お、Aって言うのか。いい名前だな」
カイン様はそういって私の頭をなでた。
A「ん…」
私はうれしくなって、少し笑う。
アーサー「…あ、そういえば。
賢者様、オズ様が呼んでいらしてましたよ」
晶「珍しいですね。わかりました。Aちゃんも一緒にいきましょうか」
私は賢者さまの言葉にうなずいて、賢者さまたちのあとを追った。
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you(プロフ) - 最高です!!!もうめっちゃ大好きです!是非とも今後も更新頑張ってください! (2023年2月6日 17時) (レス) @page22 id: 56a826c2ae (このIDを非表示/違反報告)
abc(プロフ) - ozだぁ〜さん» コメント返信遅れて申し訳ありません!お褒めの言葉有難うございます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: 7cb8798e17 (このIDを非表示/違反報告)
ozだぁ〜 - オズ様、、、サイコーだぁぁぁぁぁぁぁあ!!! (2021年5月2日 9時) (レス) id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
abc(プロフ) - ミルクティーさん» コメント有難うございます!亀もびっくりな更新速度になってしまうかと思いますが、どうぞ宜しくお願いします! (2021年4月29日 18時) (レス) id: 7cb8798e17 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - コメント失礼します。この作品とても面白いです^^*更新、無理しない程度に頑張ってください。 (2021年4月29日 18時) (レス) id: 5709ed91f3 (このIDを非表示/違反報告)
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