他者愛の君(side 憂太) ページ8
「ああ....！早く行かなきゃ、早く行かなきゃ！」
僕の胸が逸る。早く、早くと激しく脈を打つ。今日はAさんに会える日。大好きな人に、愛する人に会える日。
今は任務とか色んなこと、全てが関係なくなって、Aさんのことだけで頭がいっぱいで、胸がいっぱいで疲れていたのにそんなこと気にならなくなってしまう。
Aさんにどんなことを言おうか考えている内に、Aさんの部屋に着いてしまった。コンコン、と鳴らしても返事が来ないから、どうしても入ってみたくて僕は足を踏み入れた。
「ああ、Aさんだ。Aさん、Aさん、Aさん。可愛いなぁ」
月明かりに照らされながら眠ってるAさん。まつげ長い、髪の毛はツヤツヤ。ああ背丈は変わっても僕のAさんなんだ、と思って嬉しくなる。
起きないかな、なんて思ってAさんをジッと見ていれば、なんの思し召しなのかAさんが起きて僕のことを視界に入れてくれた。
ああ、ああ....！
「Aさん！久しぶり！会いたかった」
さっきよりも心臓が強く打つ。好きだ。僕の名前を呼んでくれた。その黒い穢れを知らない目に僕を移してくれた。
僕を撫でようと上げてくれた腕を見て、僕は吸い込まれるようにAさんの元に行く。僕の好きなAさんの匂い、甘い匂い。
「久しぶりだね、憂太。なんか雰囲気変わっちゃった？なんか前よりも優しくなって....あとは自信？がついてるような気がする。その髪型も制服もとっても似合ってるよ」
「あ、あ....分かってくれる？僕、少しはAさんに相応しい男になったかなって思うんだけど＿＿はぁ゛、会えてよかった」
僕のことを見透かすように全部分かってくれるAさん。頭を撫でてくれるAさん。Aさんへの好意が水のように湧き出て来て猫撫で声で呼んでしまう。
ああ、僕の全て。僕が好きか聞いたらもちろんと言ってくれたけど、それと同時に怒られた。僕はAさんだけが好きなのに＿＿。
そうだ、と僕はAさんに言葉を返す。
「Aさん、僕を使って。Aさんの役に立つこと頑張ってするから、だから少しでも僕を愛してくれたら嬉しい」
Aさんの為なら何だってするし、死んだっていいし、仲間だって望むなら殺す。
好きなんだ、愛してるんだ。
僕の大事な宝物。僕はずっと貴女のそばに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミルクティー - 悟がガチめの信仰者で驚き👀‼️棘が梵天マイキーみたいで、可愛かった (4月8日 19時) (
レス) @page13 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
奇花琉 - 花ノ園さんのこの作品夢主のためにみたいな感じでめっちゃ好き…。めっちゃ面白い！！ (3月3日 7時) (レス) id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - りんごさん» わかりますぅぅぅぅぅ！！！！ヤンデレに依存してしまい従兄弟が泊まりに来てもこっちに集中してしまいます！(何言うてんねん） (2023年3月30日 2時) (レス) @page13 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 久しぶりに読みに来たのですが、やっぱり大好きです!!!!!!ヤンデレさいごおいおうぉぁあ (2023年2月4日 23時) (レス) @page13 id: 64fcbccf7d (このIDを非表示/違反報告)
社会のゴミです - 凄いですね！この小説！性格と真反対なのも可愛い！すごく面白いです！これからも体調に気おつけて頑張ってください！ (2023年1月24日 16時) (レス) id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
