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天性の。 ページ26

yb side

セクションを越えて、合奏まで耐えていた涼介。

ついに発作が出てしまったみたいで。

俺がやばい、と思った時には既に喘鳴と咳が顕著に出ていて苦しそうだった。

慌てて背中をさするけどあ改善しそうになくて。

涙をぽろぽろ零しながら必死に呼吸をする涼介に、声をかけ続けるしかなかった。


「薮。楽器置いて外連れてってあげな」

見かねた顧問が発した言葉に待ってましたとばかりに涼介の肩を支え、音楽室を出て、廊下の隅にしゃがみ込んだ。

楽器から離れた涼介の手は胸をぎゅっと抑え、離れない。

宏「もう誰もいないからね。大丈夫。」

涼「っ、きゅ、ゲホっ、にゅうき…ゴホッ」

宏「うん、右のポケットね?自分で持てる?」

ブレザーのポケットから吸入器をとってやると震える手を伸ばしてきた。

手を支えながら俺が涼介の呼吸に合わせてシュッとに吸入器を噴霧する。

涼「ゴホッ…げほっげほっ、んっ、くるしっ…」

上手く吸えないみたいでもう1回タイミングを見計らって吸入してやる。

安定しないなあ…

しばらくさすり続けて。

涼「…ふ、…けほっ…はぁぁ…」

宏「ちょっと落ち着いた?」

涼「……ん」

宏「保健室行こ?片付け頼んどくからさ。」

涼「でも….っ、ぁ……」

宏「ほら言わんこっちゃない。熱もあるんだから。」

俺の提案を遮って立ち上がろうとするけれど、ふらついて俺の方にからだごと傾いた。

涼「……ねつ……」

宏「うん。熱あるからもう1回病院いきな?耳のことも聞けるし。ね?」

涼「耳…もやもや……半音くらい低いの」

発作のあとの涼介はいつも体力をかなり消耗されるみたいで、いつもより省エネな会話。

宏「それもきっとわかるよ。俺も迎えくるまで一緒にいるから。ほら、立てる?」

ほかほか熱を帯びている涼介の身体を支え保健室まで連れていく。

「あら、戻ってきちゃったか。お母さん呼ぶからね」

だいぶ顔見知りの保健室の先生は、扉を開けるなり予測していたような反応で。

やっぱりあの時無理にでも帰しとけばよかったかな…と俺も若干の後悔をするのだけど。

____

涼「次は、お兄さんが吹くメロディに合わせて、一緒に歌ってね。お歌を歌う準備はいいですかー?」

「「はーい!」」

後日。

保育志望のうちの誇るべき部長が園児を前に、とびっきりの笑顔でと天性の才能を十二分に発揮したのはいうまでまない。


すのーほわいと。→←天性の。



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こた(プロフ) - 碧生さん» 確かにカニアレルギーでしたね忘れてました。不覚。誤解が解けてお互いよかった。お店の仕様は分かりませんが、もしまだアレルギーがあったとしても本人ももう30ですし(認めたくない)しっかり把握してると思います。でも、ナイス心配です👍自分は気づかなかった。 (6月27日 1時) (レス) id: 00ff7b069b (このIDを非表示/違反報告)
碧生(プロフ) - こたさん» 表現が悪かったです。山田くんは(今はもう大丈夫とどこかで見た気がしますが)蟹のアレルギーがあったので、お寿司屋さんで何か分からないものを食べたら危なくないかな〜心配だよ、と言う意味でした。誤解をうむ書き方で失礼しました (6月27日 0時) (レス) id: 387004cb32 (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - もし解釈が違うようでしたら教えてください。 (6月27日 0時) (レス) id: 00ff7b069b (このIDを非表示/違反報告)
こた(プロフ) - 得体の知れない寿司ってどういう意味ですか?もし最近あった迷惑客の件とかならお店側は悪くないしあの事件以降より対策もしっかりしてるはずです。それに山田くんのリクエストで寿司になったのでは? (6月27日 0時) (レス) @page31 id: 00ff7b069b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - リクエストいいですか?がんばるおじゃんぷくんで出していた知念くんの肉離れの山田くんVer.が見たいです!更新頑張ってください!! (2019年3月24日 21時) (レス) id: 16706f39f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧生 | 作成日時:2019年2月9日 0時

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