推しと仲良くなってしまった… (ページ22)

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にじゅうにページ22

論視点

莉音「俺、今日寄るところあるからこっち行く～」
論「はいよー、じゃねー」

グループのメンバー兼友達の莉音は用事があるかなんかですぐに道を別れてしまった。
僕はなーくんからのLINEを無視してたことに気づいて返事を送ろうとスマホを探した。

論「あれ、えっ…ない」

スマホがない。いつも入れてる所にもなかった。
しまった、Aの家に忘れてきたか？あああ…どうしようか…莉音を急いで呼び止めてもっかいAの家行くか。
そう思い、僕は振り返った。すると僕が来た道から女性が走ってこっちに来るのが見えた。
あれ、あれってAじゃね？()

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ーーー
ーー
ー

論「本っ当にごめん！！」
『いや、いいよ～！』

やっぱりAだった。
なんとAは僕のスマホを持ってきてくれたのだ。お人好しと言うか優し過ぎるというか…良い人すぎだろ( ﾟдﾟ)

『じゃ、気をつけて帰ってね！』
論「え！あ、まって」

Aはもう帰ろうとした。あれ、なんか呼び止めちゃった←

『え！…どうしたの？』
論「いやっ！あ～連絡先交換してないって思い出して！」
『あ、そっか！ちょっと待ってね…』

そういうとAはポケットに手を入れる。スマホを探しているようだった。
僕は自分のLINEを開いてAを待つ。

『……論くん…』
論「ん？」
『スマホ、家に置いてきちゃった…』

_:(´ω`」 ∠):_まじかよ

『あ、莉音くんから貰おっか！連絡先！』
論「…いや、それは…」

共通の友達の莉音から貰えばいい、それは僕も思った。けど何故か自分から貰いたかった。なんでだろうって自分でも思う。

論「あー、明後日仕事だよね？」
『はい！』
論「じゃあ迎え行くわ！」
『えぇ！？』

僕も言った後にびっくりした。なんでこんなことを言ってしまったのだろう、と。
迎えってなんだよ！！お客として普通に行けばいいだろ！！！()

論「っ…じゃっ！僕急ぐから！ばいばい！ありがとー！」
『あ、ばいばい…！』

僕はもうAに何か言われる前にこの場を離れた。
心臓がいつもより速く鼓動する。

僕がこの感情の名前を知るのはもう少し後のお話。