私の彼はゲーマーくん。【3rd】(n.k) (ページ24)

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124: 始めようかページ24

こうやって見ていると、翔ちゃんとAは………やっぱ兄妹なんだなって思う。
似てるよ。
ちゃんとしてそうで、ちゃんと出来てないとことか？(笑)
自分よりも俺を心配して大切にしてくれるとことかも…………
悔しいぐらい、羨ましいよ。
兄妹は、どんなに離れていても、濃く……繋がっている。
もちろん、俺とAも濃く繋がってるけど、やっぱ兄妹って特別だよ。

和也「翔ちゃんとAって似てるね。」

翔「は？何だよ、急に(笑)」

和也「似てるよ。」

翔ちゃんは、嬉しそうに照れて笑った。
妹思いだし、一緒に暮らせなかった期間があるから尚更嬉しいんだろな。

Aの事を考えただけで、気持ちが安らいだ気がする。あと、少し気が引き締まった。

がんばろう。

ほんの少し暗い廊下を歩いて進んでいく……
３人の足音だけが響き渡っている。

しばらく歩いていると、ある一室に到着した。

翔ちゃんがドアを開けて室内の照明を付けると……
眩しさに思わず眼をつぶってしまった。

和也「眩しっ……」

ゆっくりと眼を明けるが、まだ光に慣れない。視界はボヤけたままだ。
頭が少しクラッとする……。

中に入ると……異世界の中にいるみたいで緊張が走った。

翔「じゃぁ……後は、智よろしく！」

和也「へ？」

俺は状況が読めず、ポカーンと気が抜けてしまった。

翔ちゃんは、「がんばれよ」と俺の肩を叩き、部屋から出ていった。

部屋の中には、俺と大野さんだけ。
二人っきり。密室状態。

混乱をしていると……ふと、大野さんと目が合った。

にやり……

不適な笑みをしていた………

嫌な予感がする………

決して逃れる事の出来ない空間に
俺の心臓は押し潰されそうで嫌悪さえ感じていた。

智「さて………始めようか。」

怯える俺を大野さんはクスクスと笑っていた。

一体何が始まるのか……俺には全く想像が出来ない。