天才からくり技師 ページ8
「こりゃ一体、どーなってんだ」
開いたテレビの中を覗き込んで、平賀源外は難しい顔をした。
隣に居るたまも、テレビに語り掛けているようだが、応答はないらしい。
時刻は変わって午前１１時。
私たちは今、光を放ってぶっ壊れたテレビを持って源外さんの宅へ訪ねていた。
「こりゃ、治すのにだいぶ時間がかかっちまうぞ、銀の字」
一通り、テレビの中を見終わった源外さんはやれやれと肩をすくめる。
そんなにひどい状況なのだろうか。
江戸きっての天才からくり発明家の源外さんが言うのなら、他を当たってもそうなのだろう。
源外さんは腕組みをしたまま言う。
「配列の仕組みやらが普通のテレビなんかの比にならねェくらい複雑だ」
「で、治るのか？」
「治らねェことはねェだろうが・・」
ホッとため息。
時間はかかるかもしれないが、希望はまだある。
「このテレビはしばらく預かるぞ」
「ああ、頼む」
源外さんには、私がこのテレビを通してやってきたことを伝えた。
すると、意外にもすんなりと納得。
源外さん曰く、この複雑怪奇に作られた配列が、現実世界と銀魂の世界をリンクさせるカギになっているんじゃないか、と。
一つでも配列を間違えると、現実世界と銀魂の世界が繋がったとしても、私が通ることでバランスが崩れ、私は次元の狭間から抜けられなくなるかもしれないという、とても繊細な造りなのだとか。
完璧に治すには時間がかかる、とのことらしい。
「A、きっと大丈夫ネ！またすぐ元の世界と行き来できるようになるアル！」
神楽ちゃんが元気付けるように私の肩を叩く。
私もそれに大きくうなずいた。
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微糖。 - 面白いです。続き待ってます。 (2020年5月31日 20時) (
レス) id: 7154107f34 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 今までで1番好きな物語です！更新楽しみにしています。 (2020年3月29日 11時) (レス) id: cd8046c6bb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - ソマリさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます。楽しんでいただけているようでうれしいです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» 更新長らくお待たせしました。ありがとうございます (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神阿 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時：2017年11月23日 21時
