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物思いにふける ページ5

言うべきか、言わないでおくべきか。





最後の一人、晴太君が見つかりかくれんぼが終了してから数十分。

今度はだるまさんが転んだをすると言い出した神楽ちゃんに、私と銀さんはさすがにパスして子供たちの御守りは新八くんにぶん投げた。



「なに険しい顔してンだよ」



こつんと小さく傷んだおでこにふと我に返る。



「イタッ」



小さくでた悲鳴に銀さんはいたずらっぽく笑った。



「お前もガキ共とだるまさんが転んだしたかったのか?」

「そんなわけないじゃん!!」



この年になってだるまさんが転んだをするのは流石にきつい。年齢的に、世間体的に。



「なら何ぼーっとしてんだよ」

「べ、別に・・」



言い訳をしようと目が泳ぐ。



「きょッ、今日もいい天気だなって!!」

「ごまかせたつもりか?」

「うッ」



さすがの私も今の言い訳はキツかったかな、と思う。

だけど、銀さんに余計な心配もかけたくないわけで。


ただ、ずっと彼の残していった"また(・・)迎えに来るよ。AAサン"という言葉が心の中に引っかかっていた。




なんだか嫌な胸騒ぎがする。



(それに、なんで名前・・知ってたんだろう)



初めて会ったときに、名前の話なんかしたっけ。・・いや、した記憶がない。



「オイ、A!!」



はっきりと呼ばれた声に、びくりと肩を震わせた。

そうやらまた物思いにふけりすぎていたらしい。


銀さんは不審げに私の顔を覗いて、立ち上がった。



「・・銀さん?」

「帰るぞ」

「えっ?」



グイッと引かれた腕が身体を引き上げ、強制的に起立させられる。

銀さんはそのまま私の腕を引いて、離れたところで遊んでいた新八くんに声をかけた。



「Aが気分悪いらしいから、帰るわ。新八、頼んだぞ」

「あ、えっ?はい、わかりました」



呆気にとられたような声を出してポカンと頷いた新八くんをおいて、私は銀さんに腕を引かれ帰路についた。

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微糖。 - 面白いです。続き待ってます。 (2020年5月31日 20時) (レス) id: 7154107f34 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 今までで1番好きな物語です!更新楽しみにしています。 (2020年3月29日 11時) (レス) id: cd8046c6bb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - ソマリさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます。楽しんでいただけているようでうれしいです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» 更新長らくお待たせしました。ありがとうございます (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/  
作成日時:2017年11月23日 21時

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