かくれんぼ ページ4
「いーっち、にーいっ」
「ンで俺までこんなことを・・」
ぶつくさと文句言う銀さんにシッと人差し指を口元にあてれば、銀さんは「はぁ・・」と大きなため息をついた。
私たちは現在、大江戸公園に来ている。
そんでもってかくれんぼをしているのだ。
因みに参加者は私たち、万事屋御一行と晴太君、そしてたまたま公園に遊びに来ていた神楽ちゃんのお友達、ヨっちゃんたちも参加することになり結構な大人数になった。
鬼はじゃんけんで負けた新八くんだ。
「っていうか、同じ場所に隠れてたら一緒にみつかっちゃうじゃん」
「いーだろーが別に、ガキの遊びだろ」
「だめ、離れて!」
頑なに私から離れてくれない銀さんを無理やり引きはがして、ズンズンと茂みの奥へ突き進んでいく。
私はこういう子供だましみたいなゲームでも負けたくない性分なのだ。つまり、負けず嫌い。
銀さんは、あきらめたのか、その場から動くのが面倒臭かったのか、追いかけては来なかった。
遠くから、新八くんの「もういいかーい」という声が聞こえ、それに「もーいいよー」と返事をすれば、どうやら新八くんは動き出したようだ。
私が息を殺して、新八くんに見つからないようにじっとしていると、近くの茂みがザワッと動いた。
もう新八くんが来てしまったのか、と思いつつ息を殺し続けていれば、上から降り注いだのは聞き覚えのある声。
「やぁ、また会ったね、お姉さん」
にっこりと笑みを浮かべたその人物――・・
「かっ、神威・・・」
ハッとして口を抑えたものの既に遅し。
神威はおやおやと、少し驚いたように青い目を開いて私を見た。
「へェ・・。こりゃ面白い。噂は本当だったんだね」
「うわ、さ?」
何のことだかと首を傾げれば、神威はケタケタと笑った。
「そのうちわかるさ」
開かれた青い目に、背筋がゾクゾクッとした。
これはきっと、怖いって感情を感情よりも先に体が受け取ったのだ。
つまり防衛本能。
「あれっ、Aさーん?」
近くで新八くんの呼ぶ声がし、神威は深くため息をつく。
「ちぇっ、長話がすぎちゃったな。まぁ、まだ正式に決まったわけじゃないしね」
何のことだかと首を傾げれば、神威はいつもの笑みを浮かべて言った。
――
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微糖。 - 面白いです。続き待ってます。 (2020年5月31日 20時) (レス) id: 7154107f34 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 今までで1番好きな物語です!更新楽しみにしています。 (2020年3月29日 11時) (レス) id: cd8046c6bb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - ソマリさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます。楽しんでいただけているようでうれしいです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» 更新長らくお待たせしました。ありがとうございます (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2017年11月23日 21時