今後のこと ページ17
「ひぇえ〜」
生で見る沖田さんの黒い顔は何度見ても迫力があると言うかなんというか。
大きな瞳に揃う長いまつ毛にすらっとした鼻筋、サラサラな栗色の髪。整った顔だからこそすごみが出ているような気がする。
「なに情けねェ声出してんでィ」
「いやあちょっと、」
貴方様が怖くて、なんて死んでも言えないので言葉を誤魔化したが沖田さんはそれには触れず。
「アンタ、旦那とどうするつもりなんでィ」
「どうするって・・?」
黒い顔をしていたから、どうせロクでもないからかいを受けると高をくくっているとびっくり、まともな質問に意味が分からず首を傾げると、沖田さんは深いため息をついた。
「今後の事でさァ。旦那とどうなるつもりか、っつー話」
「銀さんと、どうなる」
「このまま、永遠と彼氏彼女って状態な訳でもねーだろィ。・・例えば、結婚、とか」
「けっ、結婚!?」
突飛な話に思わず出た大声には自分でもびっくりした。
高校生の私には現実味を帯びないその言葉。だけど年齢的に、もう法律はクリアしちゃってるわけで。って言っても私の世界のだけど。
今が幸せで、今後の事なんて全く考えていなかったが、確かにこのままずっと彼氏彼女で居続けるのかというと、なんとなくモヤっとする。
「でも、私こっちの世界で結婚なんて、できるんですか?」
「んなこたァ、知るわけねェだろィ」
即答にガックリ。
そりゃそうだよね。きっと私以外に異世界から来ました!なんて例はきっとないわけで。
「ま、今は旦那との今度よりあのお前が抜けてきたテレビとお前が追われてる、っつーことの方が問題なんだけどねィ」
このまま追われ続けるワケにもいかねぇだろ、と。
「そこは真選組と万事屋の力量にかかってますよ」
「追われてる身のくせに随分呑気なこと言うじゃねーかィ」
「そう、ですかね」
「ま、アンタの身は俺が護ってやってんだから心配する必要はねェ」
そう言い残して、沖田さんはアイマスクを片手に部屋を出て行った。
なんとなく、心にモヤが残る。
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微糖。 - 面白いです。続き待ってます。 (2020年5月31日 20時) (レス) id: 7154107f34 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 今までで1番好きな物語です!更新楽しみにしています。 (2020年3月29日 11時) (レス) id: cd8046c6bb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - ソマリさん» ありがとうございます。これからもよろしくお願いします (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます。楽しんでいただけているようでうれしいです (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - モンスターエナジー愛好家さん» 更新長らくお待たせしました。ありがとうございます (2020年2月16日 22時) (レス) id: 9618de47fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2017年11月23日 21時