Fischer's game

Game 26 ページ27

倒しても倒しても、次々と押し寄せてくるゾンビ。
見た感じ、一応数は減ってはきているようだが、それでもなかなか突破口を切り開くことができないでいた。




マサイ「あっ、やっべ……」

「マサイ、っ」




精神的なのと、身体的なものがきたのかマサイがガクッと膝から崩れ落ちた。
ずっと司令塔として、人一倍気を張ってくれていたから、もう限界なのだろう。




マサイ「ごめん、目眩が……、」


「休んでて……なんとか、頑張ってみせるから、！」





私はまだ大丈夫だ。

気持ちを持ち直して、刀を振りかざす。
もう聞き飽きてしまったゾンビの悲鳴は、今となっては何とも感じなくなってしまっていた。



そんな意識の中、視界の端でマサイへと手を伸ばすゾンビの姿を捉えた。

さっきの光景と重なる。


ンダホもまさにあんな状況だった。

そして今も、




今度は自分の身も気をつけながらゾンビの手をぶった斬った。そして、頭目掛けて刀を大きく振ると近くにいたゾンビの頭もそのまま切り裂くことができて、バタバタっと一気に倒れ込んでは消えていった。





「……あっぶな、」


マサイ「わりぃ……ありがとう」


「っ！」




そしてまた、次はザカオへと伸びる手が横から出てきたのが視界に入って、



でもそれは、私がいるところからでは届きそうになくて、



ザカオはそれに気づいていなくて、





「ザカオっ！！！！」




ただ彼の名前を叫びながら、手を伸ばした。

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