Game 19 ページ20
ンダホ「この世界に飛ばされた理由は、あの心理テストをやったからだと思う。現にさ、助け合いが重要になってるでしょ、」
メンバーを改めて見渡すと、みんな信じられない、まさかそんな理由?とでも言いたげな顔をしていた。一人を除いては。
モトキ「その可能性が高いね」
モトキはこんな話を聞いても一切、動揺せずにいた。
モトキ「その心理テストをやって本当に行方不明者が出てるのなら、きっとそれはAのように敵に捕まってしまったんだろうね」
サラッとモトキがそう言った。
やっぱり、やっぱりそうだよな。
ンダホ「だから、絶対にやってはいけない心理テストだったんだね」
シルク「ごめんな、みんな」
シルクが頭をグッと深く下げながら、そっとそう告げた。
――――――――――
ただの、いつもの好奇心だった。
でもまさか、あんな心理テストをやっただけで、こんな現実からかけ離れた場所へ飛ばされるなんて。そんなこと誰が考えられるだろうか。
……いや、そんな言い訳はよくない。
俺はやってはいけないことをしてしまった。
そのせいで、みんなが道連れになってここに連れてこられ、
Aは、
シルク「………まじでごめん」
俺は頭を下げたまま、もう一度その言葉を口にした。
謝っても謝りきれないけど、そうすることしかできなかった。
ンダホ「シルク、顔上げてよ」
少し躊躇ったが、ゆっくり顔を上げるとンダホが泣きそうな表情をしながらこちらを見ていた。
ンダホ「俺が言いたいのは、それだけじゃなくて。あのね、“仲間を裏切らずに”って質問の中にあったでしょ。
もし、裏切らずに、なんなら自分が犠牲になって仲間を守ったんだとしたら、何かそれに対しての何かが、ないかなって」
そのンダホの言葉を遮るようにジジっ、と雑音が響き渡った。
『お見事でス。
ソこまでこの世界の仕組ミを理解できたグループは、あなタたちガ初めてデス。
その見解通り、体を張っテ、仲間を助けたあの子へノ、救済措置を特別二用意していまス』
それを聞いた瞬間、俺らは思わず立ち上がった。
希望が、見えた気がした。
257人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シロ(プロフ) - 干支©さん» コメントありがとうございます!Twitterだとこういうのを見たくない方もおられるかと思いますのでここで留めておいて下さると有り難いです…!すみません! (2018年2月14日 22時) (レス) id: 7ee48a4ee9 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - ななさん» コメントありがとうございます!泣いて頂けるとは…嬉しい限りです!本編の方もまたよろしくお願いします!! (2018年2月14日 22時) (レス) id: 7ee48a4ee9 (このIDを非表示/違反報告)
干支© - 良かったらTwitterにURLを貼ってもいいですか? (2018年1月31日 13時) (レス) id: 3d24abd783 (このIDを非表示/違反報告)
干支© - めちゃめちゃ良かったです (2018年1月31日 13時) (レス) id: 3d24abd783 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 泣きました。ありがとうございます(((((殴 (2017年11月3日 20時) (レス) id: 2e2950d023 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シロ | 作成日時:2017年2月5日 22時