どこに居ても、必ず…

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あれから数日経っても、モヤモヤした気持ちが抜けることはなかった。


あの後、一通り落ち着いて家に帰った時はもう夜中の3時で、エマもじいちゃんも寝てたし、万次郎も多分寝てた。

布団に入って今日のことを忘れるように眠ったのを覚えてる。





万次郎｢A、ちょっといいか？｣

A｢…ン。なに？万次郎｣





そんな中、まだ隊服姿の万次郎が私の部屋に入ってきた。ノックもせずにドアを開けるのは真一郎と同じだ。

少し反応が遅れたけれど、万次郎の方を振り返って返事をする。


……なんだか最近万次郎は泣きそうな顔をすることが多くなった。


あまり人に聞かれたくない話なのか場所を移そうと、来たのは万次郎の部屋。元々は真一郎が使っていた部屋だ。





A｢どうしたの？万次郎、またケンちゃんと喧嘩したの？｣

万次郎｢……まぁ、そんなとこ。今回はケンチンじゃないけどな｣




ちょっとふざけて聞いたことが当たったようでびっくり。ケンちゃんとの喧嘩じゃないのか…珍しいなぁ…

そして、私はふと数日の前のことを思い出した。万次郎がこうやって悩んだり、悲しんだりするのは大事な仲間のことだから。



だから、きっと……






A｢圭介のこと？圭介、東卍辞めたんだってね。芭流覇羅だっけ？そこに行ったって聞いたよ｣

万次郎｢なんでAが知ってんの…？｣

A｢本人に直接聞いたから｣





そう言えば驚いている様子の万次郎。反応を見るに圭介のことで悩んでいるのは正解だろう。

…私も、悩んでるんだよなぁ……やっぱり姉弟だね。私たち

ついでに一虎とも会ったよなんて言えば万次郎は般若のようになる。そりゃそうなるわな。自分の兄貴を殺されて万次郎は許してないから。

そんな万次郎を落ち着かせて本来の話に戻す。



そしてゆっくりと万次郎は話し始めた。






万次郎｢俺、稀咲鉄太って奴を東卍に入れたんだ｣

A｢稀咲鉄太…？｣




稀咲鉄太…圭介が気を付けろって言ってた奴じゃん…




万次郎｢そう……東卍を大きくするにはアイツの力が必要だ。でも、新しいものを入れると出ていくものも現れる｣

A｢出てったのが圭介ね｣

万次郎｢チームをデカくすんのってこんなに大変なんだな……｣





ここまで万次郎の話を聞いてやっと分かった。

圭介が東卍を出たのも、芭流覇羅に入ったのも、万次郎を私に任したのも、



稀咲鉄太に気を付けろって言ってたのも………




……ほんと、バカだよなァ…

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